2017年07月25日

手足口病大爆発!!!

mizueyubisashi.jpg 「江戸川区感染症定点観測」(区内31か所の定点指定医療機関での患者発生数報告)の7月3日から7月16日まで2週間分の集計結果です。速報とはいえませんが、流行の流れはお伝えできると思います。

 まず、7月3日からの1週間について振り返ってみます。

 先々週揃い踏みとなった手足口病ヘルパンギーナプール熱の3疾患のうち、手足口病は大幅な増加に転じました。ヘルパンギーナも負けず劣らずの大幅増加となりました。この週プール熱はわずかに減少しています。

 報告数順位表の上位陣では、感染性胃腸炎(-19例)、溶連菌感染症(-14例)とともに2桁の減少となりました。

 先々週報告数が2桁に到達したおたふくかぜは報告数が8例減少してわずか2例の報告となってしまいました。

 水痘は2例減少し、報告数は5例となりました。

 その他の疾患でははやり目が7例の報告となっています。

 今週報告数が2桁増加した疾患は手足口病ヘルパンギーナでした。2桁減少した疾患は溶連菌感染症感染性胃腸炎でした。

 この週2桁以上の報告数があったのは、おたふくかぜがわずか1週間で1桁台に後退したため、先週より1疾患少ない5疾患でした。順位は次の通りです。

第1位《1》感染性胃腸炎 ↓↓(報告数113)
第2位《3》手足口病 ↑↑(報告数61)
第3位《4》ヘルパンギーナ ↑↑(報告数49)
第4位《2》溶連菌感染症 ↓↓(報告数48)
第5位《5》プール熱(報告数20)

 《 》内の数字は先週の順位、数字0はその週の報告数が1桁だった疾患です。(矢印は先週の報告数との比較で矢印1つが1桁を表しています/報告数というのは定点指定医療機関だけの集計で江戸川区全体の医療機関からの報告数ではありません)

 定期予防接種の対象となっている疾患としては、麻疹風疹百日咳の3疾患すべてが報告数ゼロでした。2週連続になります。

 水痘は、先にお伝えした通り報告数は今週も減少を続けています。

 続いて7月10日から7月16日までの1週間についての集計結果です。

 手足口病ヘルパンギーナはこの週も2桁増となっています。プール熱も増加に転じました。特に手足口病はメディアでも知らされている通り大爆発と言ってもいいような増加です。報告数は3桁になりました。インフルエンザ感染性胃腸炎以外で報告数が3桁になるのは珍しいことです。ヘルパンギーナはこの週も負けず劣らずの大幅増加となりました。

 報告数順位表の上位陣では、感染性胃腸炎が増加に転じ、溶連菌感染症はわずかに減少しました。

 水痘の報告数がゼロとなりました。

 その他の疾患でははやり目が3例の報告(半減)となっています。

 今週報告数が2桁増加した疾患は手足口病ヘルパンギーナでした。2桁減少した疾患はありませんでした。

 この週2桁以上の報告数があったのは、先週と同じ5疾患でした。順位は次の通りで先週と同じです。来週はもしかすると感染性胃腸炎手足口病のトップ交代があるかもしれません。

第1位《1》感染性胃腸炎(報告数122)
第2位《2》手足口病 ↑↑(報告数120)
第3位《3》ヘルパンギーナ ↑↑(報告数70)
第4位《4》溶連菌感染症(報告数45)
第5位《5》プール熱(報告数26)

 《 》内の数字は先週の順位、数字0はその週の報告数が1桁だった疾患です。(矢印は先週の報告数との比較で矢印1つが1桁を表しています/報告数というのは定点指定医療機関だけの集計で江戸川区全体の医療機関からの報告数ではありません)

 定期予防接種の対象となっている疾患としては、麻疹風疹百日咳の3疾患すべてが報告数ゼロでした。3週連続になります。

 水痘は、先にお伝えした通り報告数がゼロになりましたが、この状態を維持できるかは疑問だと思います。


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2017年07月22日

週間診療情報(7月24日から7月30日まで)

kanban600.jpgこども診療所の来週の診療日で特にお知らせしたい情報です

この週の変更はありません
月曜から土曜まで
いつもどおりの診療です


診療時間の変更や臨時休診などは毎週掲載しています
受診前に確認なさることをお勧めします
(1か月の予定は月初めにホームページに掲載しています)


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2017年07月15日

週間診療情報(7月17日から7月23日まで)

kanban600.jpgこども診療所の来週の診療日で特にお知らせしたい情報です


個々にお知らせした日以外は
いつもどおりの診療です


診療時間の変更や臨時休診などは毎週掲載しています
受診前に確認なさることをお勧めします
(1か月の予定は月初めにホームページに掲載しています)



7月18日(火)   午後の診療開始が遅れます
           保健所の健診業務のため
           午後3時30分からの診療となります

7月21日(金)   全日臨時休診です


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2017年07月11日

先週と同じよう

mizueyubisashi.jpg 「江戸川区感染症定点観測」(区内31か所の定点指定医療機関での患者発生数報告)の6月26日から7月2日までの集計結果です。速報とはいえませんが、流行の流れはお伝えできると思います。

 全体としては先週と同じような状況で大きな変化はなかったと言えると思います。

 先週揃い踏みとなったプール熱ヘルパンギーナ手足口病の3疾患のうち、手足口病は減少に転じました。プール熱ヘルパンギーナはわずかに増加し、3疾患の報告数がすべて20台で横並びとなりました。

 先週の報告数がともに9例と2桁に迫ったおたふくかぜ突発性発疹のうち、おたふくかぜは2桁に到達、突発性発疹はわずかに及びませんでした。

 報告数のさらに多い疾患では、溶連菌感染症(+12例)が2桁増に転じました。感染性胃腸炎(-9例)は減少数は1桁ですが続けて減少しました。先週は2桁減でした。

 水痘は7例減少し、報告数は先週の報告数の半分である7例となりました。

 今週報告数が2桁増加した疾患は溶連菌感染症でした。2桁減少した疾患はありませんでした。

 この週2桁以上の報告数があったのは、水痘が1桁台に後退したものの、おたふくかぜが新たに加わって、先週と同じ6疾患でした。順位は次の通りです。

第1位《1》感染性胃腸炎(報告数127)
第2位《2》溶連菌感染症 ↑↑(報告数67)
第3位《3》手足口病(報告数28)
第4位《4》プール熱(報告数24)
第5位《5》ヘルパンギーナ(報告数21)
第6位《0》おたふくかぜ(報告数10)

 《 》内の数字は先週の順位、数字0はその週の報告数が1桁だった疾患です。(矢印は先週の報告数との比較で矢印1つが1桁を表しています/報告数というのは定点指定医療機関だけの集計で江戸川区全体の医療機関からの報告数ではありません)

 定期予防接種の対象となっている疾患としては、百日咳の報告がなくなり、麻疹風疹とあわせて3疾患とも報告数ゼロに戻りました。

 水痘は、先にお伝えした通り報告数は1桁に戻りました。同じ「戻りました」でも、早く上の3疾患同様「報告数ゼロに戻りました」が当たり前になるといいですね。


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2017年07月08日

週間診療情報(7月10日から7月16日まで)

kanban600.jpgこども診療所の来週の診療日で特にお知らせしたい情報です


個々にお知らせした日以外は
いつもどおりの診療です


診療時間の変更や臨時休診などは毎週掲載しています
受診前に確認なさることをお勧めします
(1か月の予定は月初めにホームページに掲載しています)



7月15日(土)   午後の予防接種
           毎月原則として第3土曜日の午後
           予防接種だけを行っています
           一般診療は行いません
           時間は
           午後1時30分から午後3時までです
           前日までにご予約下さい


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2017年07月04日

三大夏風邪揃い踏み

mizueyubisashi.jpg 「江戸川区感染症定点観測」(区内31か所の定点指定医療機関での患者発生数報告)の6月19日から6月25日までの集計結果です。速報とはいえませんが、流行の流れはお伝えできると思います。

 三大夏風邪ともいわれるプール熱ヘルパンギーナ手足口病の3疾患すべてが報告数2桁の揃い踏みとなりました。先週はヘルパンギーナの報告数だけが1桁でした。特に手足口病は2週続けての2桁増となっています。先週もお伝えしましたように今後感染症はこの3つの疾患を中心に動いていくものと思われます。

 報告数の多い疾患から見ていきますと、感染性胃腸炎(-17例)は2桁減、溶連菌感染症(-1例)はほぼ横ばいでした。

 水痘は4例増加してしまい、依然として2桁の報告数を維持しています。区内全域から少数ずつの報告が見られます。

 その他の疾患では、おたふくかぜ突発性発疹が、ともに報告数9例と2桁に迫っていますが、2桁の壁を破れるかどうかは何とも言えません。

 今週報告数が2桁増加した疾患は手足口病でした。2桁の減少を見せたのは感染性胃腸炎です。

 この週2桁以上の報告数があったのは、ヘルパンギーナが新たに加わって、先週より1疾患多い6疾患でした。順位は次の通りです。

第1位《1》感染性胃腸炎 ↓↓(報告数136)
第2位《2》溶連菌感染症(報告数55)
第3位《3》手足口病 ↑↑(報告数37)
第4位《4》プール熱(報告数20)
第5位《0》ヘルパンギーナ(報告数18)
第6位《5》水痘(報告数14)

 《 》内の数字は先週の順位、数字0はその週の報告数が1桁だった疾患です。(矢印は先週の報告数との比較で矢印1つが1桁を表しています/報告数というのは定点指定医療機関だけの集計で江戸川区全体の医療機関からの報告数ではありません)

 定期予防接種の対象となっている疾患としては、麻疹風疹は19週連続の報告数ゼロでしたが、百日咳が小岩地区で1例報告されました。今後の動きに要注意です。

 水痘は、先にお伝えした通りで、報告数は4例増加してしまいました。まだ2桁の報告数です。予防接種が定期化されてまだ日が浅いとはいえ、対象となる疾患が2桁も報告されるということは決して望ましいことではありません。予防接種の努力を続けて少しでも早く水痘を撲滅しましょう!


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2017年07月03日

熱性けいれん −シーズン6−

clinic.jpg 月曜日は医学講座の日。なぜなら人間のからだを表す言葉には「月」(ニクヅキ)のつく漢字が多いから。

 大好評(?)の「熱性けいれん」シリーズも今回が最終回です。今回は、そもそもダイアップを使うべきかどうか、ダイアップの本質に鋭く迫る話題騒然の問題作です。(誰も騒いでないって)

 熱性けいれんの予防にダイアップが有効であるということはすべての医者が認めていますが、いざダイアップを使うとすればいつから使うかについては医者の間でも意見が分かれています。一回でも熱性けいれんを起こしたらすぐにダイアップを使い始めたほうがいいという医者もいますし、熱性けいれんを起こしたことのある子の中では一生に一度だけという子が最も多いのだから二回以上起こしてからで十分だという医者もいます。

 我が子の熱性けいれんに遭遇した親御さんの心境を考えれば、二度とこんな目に遭いたくない(遭わせたくない)と言ってダイアップを使い始めるのも人情だと思います。二回以上起こしてからというのは現実的な考えだと思います。

 まあ、この辺はどちらの立場を取る医者が正しいかという議論を後回しにしても、問題はいざ使い始めたらいつ使うのをやめられるかという質問に正確に答えられる医者がいないということです。たとえば1歳半過ぎからダイアップを常備して発熱時に使ってきたお子さんが、3歳になり、4歳になり、5歳になり、「もう3年近く熱性けいれんを起こしていないのだけれどダイアップをやめることができますか?」と訊かれても、ダイアップを使ってきたからけいれんを起こさなかったのか、それとも使わなくても起こさなくなったのか、自信を持って判断できる医者はいないでしょうし、また判断のための基準というものもないのです。以前のシーズンでお話ししたように、熱性けいれんは7歳を過ぎれば起こさないというのが一つの基準といえばいえますから、絶対安全な道を選ぶとしたら、先程の質問に対しては「7歳までは使いましょう」と答えざるを得ません。

 それはそれで親御さんには不安の種になりかねません。そこで私は、私なりの基準として、「5歳になるまでは必ず使う。また、3歳以降2年以上けいれんがなければ恐る恐るダイアップの使用をやめてみる。ただし、やめるかどうかはご両親の判断による。やめてみて、万が一けいれんを起こしてしまったら7歳まで使用を続ける。」というやり方をお勧めしています。早い話がご両親に下駄を預けてしまうわけですが、こればっかりは誰にも正しい判断というのができないと思います。

 順序が逆になりましたが、ダイアップの使い始めについて考えてみましょう。これも私の考えになりますが、「熱性けいれんを起こしたことのある子の中では一生に一度だけという子が最も多い」というのは事実ですから、一回起こしてすぐダイアップという考えには賛成しかねます(別に私に人情がないというわけではありませんよ)。二回目のけいれんのあとで親御さんとのご相談です。このシリーズでお話ししてきたようなことを申し上げて、最終的な判断は親御さんにしていただきます。ただ、「二度あることは三度」と言われるように、二回起こしたお子さんは三回起こす可能性が高くなることは付け加えます。

 二回目のあとダイアップを使わないと決めた方でも、三回目を起こしたらダイアップの使用をこちらからお勧めします。いくら熱性けいれんは一時的なものであとになんの問題も残さないとはいえ、けいれんを起こしている間は、脳は酸欠状態に近くなっています。もちろんそれでどうこうなるというわけではありませんが、このような状態を何回も何回も続けることは、脳にとってあんまりいいことだとは思えません。それに、三回もけいれんを起こしたら、たいていの方は「次も起きるかも…」と思うはずです。

 こうしてダイアップを使い始めた方には「5歳までは必ず使い続けましょう。・・・(上に戻る)」と説明いたします。

 永らくご愛読ありがとうございました。これで熱性けいれんのお話はひとまずオシマイとさせていただきます。



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2017年07月01日

週間診療情報(7月3日から7月9日まで)

kanban600.jpgこども診療所の来週の診療日で特にお知らせしたい情報です


個々にお知らせした日以外は
いつもどおりの診療です


診療時間の変更や臨時休診などは毎週掲載しています
受診前に確認なさることをお勧めします
(1か月の予定は月初めにホームページに掲載しています)



7月4日(火)   午後の診療開始が遅れます
           保健所の健診業務のため
           午後3時30分からの診療となります


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2017年06月27日

三大夏風邪じわじわ増加

mizueyubisashi.jpg 「江戸川区感染症定点観測」(区内31か所の定点指定医療機関での患者発生数報告)の6月12日から6月18日までの集計結果です。速報とはいえませんが、流行の流れはお伝えできると思います。

 三大夏風邪ともいわれるプール熱ヘルパンギーナ手足口病がじわじわと増加しています。プール熱は何週間か前から2桁の報告数が続いていますが、今週は手足口病の報告数が一気に13例も増えて、プール熱の報告数を上回ってしまいました。もう一つのヘルパンギーナの報告数は9例で2桁に迫っています。今後感染症はこの3つの疾患を中心に動いていくものと思われます。

 インフルエンザは今週も成人に1例の報告(B型)が出ています。小児では葛西地区に3例と小松川地区に1例の計4例(すべてA型)が報告されています。流行とは言えませんが、ポツリポツリという発生が今後も続くものと思われます。かねてから申しておりますようにインフルエンザは決して冬だけの病気ではないのです。

 感染性胃腸炎(-8例)と溶連菌感染症(-14例)は今週どちらも小幅の減少となりました。感染性胃腸炎は区内全域に報告が見られ、溶連菌感染症はやはり葛西地区での報告が特に目立っています。この2疾患はこのところ同じように増減を繰り返していますが、特に医学的な理由があるわけではありません。

 水痘は2例減少しましたがまだ2桁の報告数を維持しています。区内全域から少数ずつの報告が見られます。

 今週報告数が2桁増加した疾患は手足口病でした。2桁の減少を見せたのは溶連菌感染症ですが、先週までと比べれば小幅な動きとなっています。

 この週2桁以上の報告数があったのは先週と同じ5疾患でした。顔ぶれは同じですが、順位には変動がありました。

第1位《1》感染性胃腸炎(報告数153)
第2位《2》溶連菌感染症 ↓↓(報告数56)
第3位《5》手足口病 ↑↑(報告数23)
第4位《3》プール熱(報告数19)
第5位《4》水痘(報告数10)

 《 》内の数字は先週の順位、数字0はその週の報告数が1桁だった疾患です。(矢印は先週の報告数との比較で矢印1つが1桁を表しています/報告数というのは定点指定医療機関だけの集計で江戸川区全体の医療機関からの報告数ではありません)

 定期予防接種の対象となっている疾患としては、麻疹風疹百日咳の3疾患とも報告数は今週もゼロでした。このブログの更新を再開してからですと18週連続となります。

 水痘は、先にお伝えした通りで、報告数は2例減少しましたがまだ2桁の報告数です。予防接種の努力を続けて少しでも早く水痘を撲滅しましょう!


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2017年06月26日

熱性けいれん −シーズン5−

clinic.jpg 月曜日は医学講座の日。なぜなら人間のからだを表す言葉には「月」(ニクヅキ)のつく漢字が多いから。

 熱性けいれんの予防には”ダイアップ”というお話しを前回いたしました。今回はその具体的な使い方のお話です。

 ダイアップが臨床の場で使われるようになった頃の指導はこうでした。「熱が38.0℃を超えたらダイアップを入れてください。そして8時間後に熱を測って、そのときも38.0℃以上だったら2回目のダイアップを入れてください。」つまり、2回目は熱が下がっていたら入れなくてもよかったんですね。

 ところが、1回目のダイアップを入れてから8時間後は熱が下がっていたけど、12時間、あるいは16時間後に熱が上がってきたときどうするかということになって、使い方の指導が変わってきました。同時に、38.0℃で入れたのでは間に合わないということも問題になってきました。こういう状況の下では指導する側にも混乱が生じます。

 「8時間後に熱がなければ2回目は使わないが、熱が上がったらその時点で使う」という医者もいれば、「熱があってもなくても8時間後には2回目を使う」という医者もいます。
「37.5℃になったら使う」という医者もいれば「38℃になってからでよい」という医者もいます。それぞれが「こどもの熱性けいれんをなんとか予防したい」という強い気持ちで指導していることなので一概にどのやり方が正しいとはいえない部分があります。

 そこではどのようにお話ししているかというと、「38℃になったら1回目を使いましょう。8時間経ったら熱があってもなくても必ず2回目を使いましょう。ただし、お子さんがとても寒がっていたり、顔色が悪くて、熱が急激に上がりそうだと思ったら、37.5℃で1回目を使ってください。37.5℃で使ってその後一度も38℃を超えなかったら2回目は使わなくてもいいでしょう。」です。理由は次の通りです。

 ダイアップは12時間から16時間は効果が続きます。でもその頃には効き目のピークは越えてしまっています。ですから、1回目を入れて12時間も16時間も経ってから2回目を入れるのは、また1回目を入れるのとそんなに変わらなくなってしまいます。1回目から8時間後というのは効き目のピークです。その頃2回目を使うと効き目はジャンプアップして、24時間以上効果を発揮するようになるからです

 また、熱が急激に上がるかどうかを判断するのはムズカシイのですが、一般的にはゆっくり上がるときよりも寒気を訴えますし、顔色も青白くなります。その場合には37.5℃で使ったほうがいいとは思いますが、現実問題としては37.5℃の瞬間というのはほとんど捉えることはできません。お子さんが寒気を訴えて青白い顔をしている、額にさわったら熱がある、こんな状態のときには熱はあっという間に38℃を超えてしまっているのです。けれども、皆さんありがたいことに医者の言うことには大変忠実で、「38℃を超えたら」と言われている親御さんが熱を測ってたまたま37.8℃だったら、「38℃まで待たなきゃ」と考えてしまうんですね。熱は上がるときには5分とか10分で1℃ぐらいすぐに上がってしまいます。37.8℃を確認した次の瞬間には38℃を超えているかもしれないんです。そういうことを考えて、「熱が急激に上がりそうだと思ったら、37.5℃で1回目を使ってください。」とお話ししています。

 熱の初日はこれでたいてい乗り切れるでしょう。問題は翌日以降も熱が続いているときどうするかです。熱性けいれんはほとんど病気の初日に起こります。そして、8時間間隔でダイアップを2回使えば効果は24時間以上期待できます。ですから「ダイアップを正しく2回使えば、2-3日は大丈夫」とお話ししています。でもどうしても心配な方には「2回目を使ってから24時間毎に追加を使ってもいいですよ。でもお子さんは相当フラフラして歩けなくなっちゃいますよ。」とお話ししてはいますが・・・。
 
 そうなんです。2回だけでもふらついちゃう子がいるんです。3回使ったらほとんど酔っ払いの千鳥足か、1日中眠ってばかり。ですから私は3回目以降はお勧めできないと思っています。

 今回もずいぶんと長くなってしまいました。まだ大事なことがあるので次回に回しますが、最後に、「ダイアップはけいれんを止めるクスリでもある」ということをお忘れなく!ダイアップを1回使ったあとでも2回使ったあとでも、また、全く使う前であっても、もしけいれんを起こしてしまったらその場ですぐにダイアップを使ってかまいません
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