2017年10月18日

インフル予防接種の基礎知識(4)

inj.jpg 曜日は「予防接種講座の日」。なぜなら予防接種に使うワクチンは液体()だから・・・。

こども診療所では10月10日から接種を始めました。ほぼ年内いっぱい行う予定です。
接種についての詳細は9月25日掲載の記事「2017-2018インフル予防接種」をお読みください。


このページは予防接種講座として「インフルエンザ予防接種」の理解を深めていただくためのものです。


《日本と世界のインフルエンザ予防接種》

日本の予防接種スケジュールは独特です。独特といえば聞こえはいいのですが、はっきり言って異端でした。
外国の方に日本の予防接種について説明すると、「Why?」という質問が必ずといっていいほど返ってきました。

私のつたない英語でそのことを正確に伝えることはとてもむずかしく、次から次へと「Why?」の質問攻めにあいました。あるとき「日本の予防接種はこどもを守るためではなく政府を守るためだ」と答えたら、どこの国でも事情は似ているらしく、ニヤッと笑ってそれ以上の質問は受けないですみました。

最近は新しいワクチンが次々に導入され、日本と世界の「ワクチンギャップ」はせばまりつつありますし、昔から使われていたワクチンの接種量やスケジュールに関しても、お役人様の好きな「我が国独自」がまかり通っていた時代に比べればかなり世界標準に近づきつつあります。

今回はインフルエンザワクチンに的を絞って、日本の現状と世界の標準を考えてみたいと思います。

まず、インフルエンザワクチンの接種量についてお話しいたします。

日本では、インフルエンザワクチンの接種量は2011ー2012シーズンからWHOの推奨接種量に増量されました。3歳未満は1回0.25ml、3歳以上は1回0.5mlと2段階のみになりました。WHOがこの年からこのような接種量を推奨し始めたわけではありません。WHOはずっと前からこの推奨接種量を加盟国すべてに呼びかけていて、ほとんどの国はそれを受け容れていたのです。日本は「我が国独自」路線で突っ走り、2011年にやっとこの勧告を受け入れたのです。

それ以前の接種量を「旧」、現在の接種量を「新」として、新旧の1回接種量を比較してみます。
                   旧      新
 生後6か月以上1歳未満       0.1ml    0.25ml
 1歳以上3歳未満          0.2ml    0.25ml
 3歳以上6歳未満          0.2ml    0.5ml
 6歳以上13歳未満          0.3ml    0.5ml
 13歳以上のすべての年齢層     0.5ml    0.5ml

なんと年齢によって4段階にも分かれていたのですね。これが我が国独自路線です。現在は世界の標準と同じになりました。

次は接種回数について見てみます。
まずは日本で現在行われている接種回数です。

   *生後6か月以上3歳未満は0.25mlを2〜4週間隔で2回接種
   *3歳以上13歳未満は0.25mlを2〜4週間隔で2回接種
   *13歳以上のすべての年齢は0.5mlを1回または2回接種
    (2回接種は希望者のみで2回接種の場合間隔は1〜4週)

日本では、13歳未満2回、13歳以上は1回または2回となっていますが、例えばアメリカでは(WHOの勧告も同じです)6か月〜8歳は1回または2回、9歳以上は1回となっています。大分違いますね。
6か月〜8歳が1回または2回となっていることについてはあとでお話しします。
この違いがどこから来ているかというと、先週お話しした「免疫の記憶」に対する考え方の違いと言えると思います。

このシリーズでも、実際にインフルエンザにかかるかインフルエンザワクチンを接種した場合には、免疫が記憶され、次にインフルエンザワクチンを接種したときに免疫の目覚め(抗体価の上昇)が早く起こり長持ちするということはお話ししました。

毎年インフルエンザの予防接種を受けている人たちだけのグループでは、年齢の高い人ほど免疫の記憶が多いと言えると思います。
ですから成人は1回接種でもかなり高い抗体価を獲得することが出来る、1回接種でいいという考えは割と理解しやすいですね。

次に、では一体何歳まで1回接種でいいという年齢を引き下げられるかという疑問が湧くのは当然です。

それを決めるのには、各年齢層で1回接種と2回接種とで、抗体価の上昇がどれくらい違うのかという調査研究が必要です。抗体価が高ければ必ず予防出来るというものではないのですが、調査研究ですから何か基準を決めなければなりません。それで比較的結果の出やすい「抗体価」という基準が選ばれたわけです。

その結果、WHOやアメリカでは6か月〜8歳は1回または2回、9歳以上は1回、日本では6か月から12歳までは2回、13歳以上は1回という接種法が選ばれたわけです。

WHOやアメリカでは6か月〜8歳は1回または2回となっていますが、1回でいいのか2回接種するのかを決めるのは過去の履歴です。
6ヶ月から8歳未満の子が過去に実際にインフルエンザにかかったか、または2回の接種歴があれば1回接種となります。インフルエンザにかかったことがない、予防接種を全く受けていないか1回しか受けていないという場合には2回接種となります。

日本という国はもともと予防接種には慎重な国でしたから、さらに安全(効果の確実さ)を考慮して「我が国独自」の接種回数が決められました。

この違いのどちらが正しいかを決めるのはとてもむずかしいと思います。国際比較で問題になるのはいつも人種差ということです。人種が違えばワクチンの効果に違いがあるかもしれないのです。ですから、日本方式をあながちお役人様の好きな我が国独自路線と決めつけるわけにもいきません。

日本でもWHO方式を採り入れて9歳以上は1回接種としている小児科医もいます。インフルエンザの予防接種は任意接種ですから、ある程度は接種医の判断を加えることが出来ます。
北海道のある小児科医(ホームページより)は、基本は日本方式だけれど、場合によっては、これまでの予防接種回数に関わらず、6か月から3歳未満は1回0.25mlで2回接種、3歳から8歳は1回0.5 mlで2回接種、9歳以上は1回0.5 mlで1回接種という方式を採り入れているそうです。
これはなかなかいいアイディアだと思えます。

でもこども診療所では、今シーズンの接種回数については、9歳以上13歳未満のお子さんでも特別な事情がない限りは2回接種の日本方式で接種を行います(将来はわかりません)。

1回接種か2回接種かは、注射される方の負担(痛みや恐怖心)もさることながら、費用という面でも重要な問題になりますが、「免疫の記憶」ということを考えれば、毎年接種を受けることが大切なのではないでしょうか。

「インフル予防接種の基礎知識」のシリーズは今回で終了です。ご愛読有り難うございました。
これからの予防接種をお決めになるのに少しでも参考になれば幸いです。


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2017年10月17日

感染症減少気味だが全体は変動少ない

mizueyubisashi.jpg 「江戸川区感染症定点観測」(区内31か所の定点指定医療機関での新たな患者発生数報告)の10月2日から10月8日までの集計結果です。速報とはいえませんが、流行の流れはお伝えできると思います。

 感染症各疾患の報告数はやや減少気味ですが、全体の流れとしてはあまり変動がありませんでした。

 インフルエンザは、少数ながら今週も報告が出ています。先週は小松川地区で小児のインフルエンザが2例でしたが、今週は葛西地区と小岩地区と離れた地区から小児と成人合わせて3例が報告されています。まだまだ流行と言えるような数ではありませんが、不気味な動きです。ご注意下さい。

 このブログでもお伝えしているようにこども診療所でのインフルエンザ予防接種は10月10日から開始いたしました。

 感染性胃腸炎手足口病の首位争いには変動がありませんでした。

 はやり目の報告数は先週より1例減って6例が報告されています。

 それでは報告数の多い疾患についてご報告いたします。

 感染性胃腸炎手足口病の動きは既にお知らせしました。

 手足口病以外の三大夏風邪では、ヘルパンギーナは減少を続けていますが、報告数はまだギリギリ2桁を維持しています。プール熱は増加し、報告数は2桁台となりました。

RSウイルス感染症はやや増加しています。

 今週報告数が2桁増加した疾患はありませんでした。2桁減少した疾患は手足口病(-10例)だけでした。

 この週2桁以上の報告数があったのは、プール熱が2桁に復帰して、先週より1疾患多い6疾患でした。

 順位は次の通りです。

第1位《1》感染性胃腸炎 ↓(報告数90)
第2位《2》手足口病 ↓↓(報告数73)
第3位《3》溶連菌感染症(報告数42)
第4位《5》RSウイルス感染症(報告数19)
第5位《4》ヘルパンギーナ(報告数11)
第6位《0》プール熱(報告数10)

《 》内の数字は先週の順位で、数字ゼロ(0)は先週の報告数が1桁だった疾患です。
赤い矢印は先週の報告数との比較で矢印1つが1桁を表しています(は増加、は減少、は不変です)。
報告数というのは定点指定医療機関だけの集計で江戸川区全体の医療機関からの報告数ではありません。

 定期予防接種の対象となっている疾患としては、麻疹風疹百日咳の3疾患すべてが報告数ゼロでした。15週連続になります。

 水痘の報告数は1例減って報告数5となりました。


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2017年10月14日

週間診療情報(10月16日から10月22日まで)

kanban600.jpgこども診療所の来週の診療日で特にお知らせしたい情報です


個々にお知らせした日以外は
いつもどおりの診療です


診療時間の変更や臨時休診などは毎週掲載しています
受診前に確認なさることをお勧めします
(1か月の予定は月初めにホームページに掲載しています)



10月17日(火)   午後の診療開始が遅れます
           保健所の健診業務のため
           午後3時30分からの診療となります

10月21日(土)   午後の予防接種
           毎月原則として第3土曜日の午後
           予防接種だけを行っています
           一般診療は行いません
           時間は
           午後1時から午後3時までです
           (12月まで開始が30分早くなります)
           前日までにご予約下さい


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2017年10月13日

インフル報告続く

mizueyubisashi.jpg 「江戸川区感染症定点観測」(区内31か所の定点指定医療機関での新たな患者発生数報告)の9月25日から10月1日までの集計結果です。速報とはいえませんが、流行の流れはお伝えできると思います。

 先週同率首位だった手足口病感染性胃腸炎は、手足口病の報告数が先週と変わらなかったのに対し、感染性胃腸炎の報告数が11例増加したため、今週は感染性胃腸炎が首位となりました。

 インフルエンザは、先週小児も成人も報告数0となりましたが、今週は小松川地区で小児のインフルエンザが2例報告されています。まだまだ流行と言えるような数ではありませんが、不気味な動きです。ご注意下さい。

 このブログでもお伝えしているようにこども診療所でのインフルエンザ予防接種は10月10日から開始いたしました。

 はやり目の報告数は先週2例でしたが、今週は5例増えて7例が報告されています。

 それでは報告数の多い疾患についてご報告いたします。

 手足口病感染性胃腸炎の動きは既にお知らせしました。

 手足口病以外の三大夏風邪では、ヘルパンギーナは微減で、報告数はまだ2桁を維持しています。プール熱もやはり微減で、報告数は1桁台のままです。

 今週報告数が2桁増加した疾患は感染性胃腸炎(+11例)と溶連菌感染症(+11例)の2疾患でした。2桁減少した疾患はありませんでした。

 この週2桁以上の報告数があったのは、先週と顔ぶれの同じ5疾患でした。

 順位は次の通りです。

第1位《1》感染性胃腸炎 ↑↑(報告数94)
第2位《1》手足口病(報告数83)
第3位《3》溶連菌感染症 ↑↑(報告数39)
第4位《4》ヘルパンギーナ(報告数17)
第5位《5》RSウイルス感染症(報告数15)

《 》内の数字は先週の順位で、数字ゼロ(0)は先週の報告数が1桁だった疾患です。
赤い矢印は先週の報告数との比較で矢印1つが1桁を表しています(は増加、は減少、は不変です)。
報告数というのは定点指定医療機関だけの集計で江戸川区全体の医療機関からの報告数ではありません。

 定期予防接種の対象となっている疾患としては、麻疹風疹百日咳の3疾患すべてが報告数ゼロでした。14週連続になります。

 水痘の報告数は4例増えて報告数6となりました。


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2017年10月11日

インフル予防接種の基礎知識(3)

inj.jpg 曜日は「予防接種講座の日」。なぜなら予防接種に使うワクチンは液体()だから・・・。

こども診療所では10月10日から接種を始めました。ほぼ年内いっぱい行う予定です。
接種についての詳細は9月25日掲載の記事「2017-2018インフル予防接種」をお読みください。

このページは予防接種講座として「インフルエンザ予防接種」の理解を深めていただくためのものです。


《ワクチンに対するアレルギー反応》

1)卵アレルギー
ワクチン製造過程で鶏卵を使用使用しているため、極微量の卵成分が含めれている可能性がありますが、現在の国内ワクチンではほとんど考慮しなくてもよいと言われています(精製過程で卵の成分は問題のない程度まで取り除かれているということです)。
アナフィラキシーショックなどの重篤な症状の既往のある場合は慎重な接種対応が必要になりますが、その他の場合通常の接種と同様に接種してもよいと言われています。

しかし、こども診療所の予防接種の基本姿勢は安全第一です。卵アレルギーがあり、現在何らかの処置(摂取制限や投薬、減感作治療など)を行っている方への接種は控えさせていただいています。

以前は卵アレルギーで制限などをしていたけれど、現在は生卵も大丈夫という方には接種をいたします。

卵アレルギーの有無に関わらず、予防接種では予測できないアレルギー反応が起こる可能性がゼロとは言い切れません。そのような時に適切に対応できるよう、こども診療所ではその態勢を整えています。

2)ゼラチンアレルギー
昔のワクチンにはゼラチンの含まれたものがありました。そしてその頃はまだ食物アレルギーというものが今ほど多くなく、特にゼラチンに対するアレルギーというのはほとんど知られていませんでした。

ですから予防接種でアレルギー反応が起こっても、「予測できないアレルギー反応」とされて、別の病気に対するワクチンは大丈夫だろうと考えられて別のワクチンを接種され、たまたまそのワクチンにゼラチンが入っていなければ副反応なし、入っていればまたアレルギー反応を起こして、「ワクチン特異体質」というレッテルが貼られ、二度と予防接種を受けることができなくなってしまっていたのです。

その後ゼラチンアレルギーがよく知られるようになり、またワクチン製造の技術も進歩し、現在日本で接種されているワクチンはすべてゼラチンの入っていないものになっています。


《インフルエンザ予防接種はいつ受けるのがいいの?》

このことは本来もっと早くお知らせしたほうがいいに決まっているのですが、こんなに遅くなってしまったのには理由があります。

このシリーズの第1回でお知らせしたように、今年のインフルエンザワクチンの供給量は去年より少ないかもしれない、しかも出荷が多少遅れるかもしれないという事実があるほか、今年の流行はすでに始まっているという報道などもあり、インフルエンザワクチンの接種時期についてあまり早くお話をすると、ご希望の方が殺到して、予約をお受けできなくなる可能性があったからです。

現在その心配がなくなったわけではありませんので、これからお話しするのは、一般的な考え方とご理解ください。このブログをお読みになって「さあ、接種を受けよう」と思われても、今年に限ってはこども診療所に十分なワクチンがあるということではありません。

さて、まずは今まで一度もインフルエンザにかかったことのない方(小児でも成人でも)が生まれて初めてインフルエンザワクチンを接種する場合を考えてみましょう。

この方には以前にお話しした免疫の記憶(実際の病気や予防接種の履歴)というのは全くありません。この方がインフルエンザワクチンの接種を受けると約4週間後に免疫力(抗体価)は最も高くなり、その後次第に低くなって約3か月で記憶だけが残るという低いレベルになってしまい、このレベルだけでは予防効果を期待することは出来ません。

この方が1回目のあと約4週間で追加接種を受けると、今度は約1〜2週間で抗体価はさらに高いレベルになり、しかもその時点から約4か月間は予防レベルを保つことが出来ます。2回接種を適切な間隔で行えば、抗体価はより高く・より長く維持されるのです。

それでは、免疫の記憶をお持ちの方の場合はどうなるでしょう。

免疫の記憶がある場合、1回目接種のあとの抗体価の上昇が速くなります。個人差はありますが、1〜2週間でピークに達すると言われています。ですから、免疫の記憶がある方の場合には4週よりも早めに2回目を受けたほうが効果は大きいということも言えますが、何分個人差がありますので、一概に早いほうがよいとは言えないのですが、2回接種の間隔については、13歳未満では2〜4週間、13歳以上では1〜4週間というように、年齢の高い方ほど記憶も多いだろう、だから少し早めでいいだろうという配慮はなされています。

では、誰でも受ける1回目の接種はいつ頃がいいのでしょうか?

インフルエンザワクチンは例年ですと9月下旬から供給が始まります。そして高齢者の公費補助などの接種が10月1日にスタートするために、それに合わせなければなりませんから、ほとんどの医療機関では10月初旬から接種を開始します。

免疫の記憶のない方が10月の初旬に1回だけ接種を受けた場合、予防効果を期待できるのは3〜4か月です。
高齢者の場合には免疫の記憶も沢山お持ちでしょうから、もっと長く予防効果を期待することが出来ます。ですから10月初旬の接種でもいいと思いますが、免疫の記憶のない方は最大の流行期である翌年1月頃には予防効果はかなり低くなってしまうと言えます。

ま、それだからこそ免疫の記憶の少ない若年者(13歳未満)には2回接種で効果の持続を図っているわけです。でも流行が春先まで長引いたら?という心配も当然あります。あるいは1月・2月の受験期にピークの状態にしたいという方もおられるでしょう。

このような場合、2回接種の対象となる年齢のお子さん(13歳未満)の場合には、1回目をいつスタートするかより、2回目をいつ終了するかで考えればよいかと思います。

免疫効果の持続を考えれば、2回目接種に適した時期というのは12月上旬、遅くとも12月中に終わらすということになります。

そこから逆算した1回目接種時期というのは、11月上旬、遅くとも11月中ということになります。1回だけ接種の対象の方の場合には、免疫の記憶に期待して11月中旬から12月上旬にかけてということになります。

最後にもう一度申し上げますが、ここでお話しした接種時期は、ワクチンが滞りなく入荷してくるという前提でのことですので、今年のようにワクチン不足が叫ばれている場合には、皆さんご自身の判断で予約なさったほうがよろしいと思います。


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2017年10月10日

インフル予防接種が始まりました

kanban600.jpg2017-2018シーズンのインフルエンザ予防接種は本日10月10日(火)からスタートいたしました。

受付でご予約いただくか、電話にて、前日までにご予約ください。



接種時間帯(予防接種のみを行います)
     毎週月曜日と水曜日の午後1時から午後2時30分
     毎月第3土曜日の午後1時から午後3時
     (10月21日・11月18日・12月16日)
      (10月から12月まで、接種開始時刻を30分繰り上げています)
 ★ 一般の診療時間内も接種可能ですが待合室は病気のお子さんと一緒になります ★

接種料金
     1回目も2回目も  3000円(税込み)
 ★ 13歳未満のお子さんは2回接種・13歳以上成人の方は1回接種となります(受験生や成人の方の2回接種はご相談の上で行います)★
 ★ 生後6か月未満のお子さんは接種を受けることができません ★


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2017年10月09日

週間診療情報(10月9日から10月15日まで)

kanban600.jpgこども診療所の来週の診療日で特にお知らせしたい情報です


この週の診療日や診療時間に変更はありません
いつもどおりの診療です


診療時間の変更や臨時休診などは毎週掲載しています
受診前に確認なさることをお勧めします
(1か月の予定は月初めにホームページに掲載しています)




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2017年10月05日

インフルエンザワクチン不足

kanban600.jpg2017-2018シーズンのインフルエンザ予防接種は10月10日(火)からスタートいたしますが、このブログでも再三お知らせしているように、今年はワクチンの供給量が少なく、また生産も例年より遅れ気味となっています。

厚生労働省は13歳以上の方の接種回数1回を守るよう要望を出していますが、1回どころかワクチン接種のスタートが出来ない医療機関も出ています。

幸いこども診療所では、今のところ在庫状態を確認しながら1回目接種のご予約を受け付けております。13歳未満のお子さんは全員2回接種になりますので、2回目接種のワクチンを確保した上でご予約を承っておりますが、13歳以上の方の2回目接種を事前にご予約いただくことは難しい状況です。

1回目接種と2回目接種の間隔は、こども診療所では以前から4週間隔をお勧めしておりますので、13歳以上で2回接種をご希望の方は、1回目接種から約3週間後に電話でお問い合わせ下さい。その時のワクチンの在庫状況によっては予約をお受けすることが出来る場合もありますが、ワクチン不足の状況でしたら予約をお受けすることは出来ません。ご了承下さい。

また、こども診療所をかかりつけ医として通院して下さっている方々への接種を優先する意味で、こども診療所に初めておかかりになる方のご予約はお受けすることが出来ません。同じように、1回目を他の医療機関で受け、2回目をこども診療所でという方の予約もお受けすることが出来ません。ご了承下さい。

現在の所このような制限をせざるを得ない状況ですが、今後ワクチンの供給状態が改善すればより多くの方のご予約をお受けすることが出来るようになるかもしれません。その時はブログなどを利用してお知らせいたします。


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2017年10月04日

インフル予防接種の基礎知識(2)

inj.jpg 曜日は「予防接種講座の日」。なぜなら予防接種に使うワクチンは液体()だから・・・。

こども診療所では10月2日から予約の受付を始めました。接種は10月10日からほぼ年内いっぱい行う予定です。
接種についての詳細は9月25日掲載の記事「2017-2018インフル予防接種」をお読みください。

このページは予防接種講座として「インフルエンザ予防接種」の理解を深めていただくためのものです。


《インフルエンザワクチンの効果》

予防接種というと一般的には「病気にかからない」ことが第一の目的と考えられてきました。しかし、インフルエンザワクチンは「病気にかからない(発症を阻止する)」ことももちろん目標ではありますが、インフルエンザの重症化による健康被害を軽減することが主な目的のワクチンなのです。

「インフルエンザの重症化による健康被害を軽減する」なんていう難しい言葉が並んでいますが、これは厚生労働省のお役人言葉で、簡単にいえば「インフルエンザにかかっても軽くすむようにしましょう」ということです。

では、「軽くすむ」というのはどの程度のことなのでしょうか?
皆さんは「病気にかかってもあまり辛くなく治ってくれれば軽くすんだ」と思われるでしょう。でも、病気の重症度というのは同じ病気でも人それぞれに違います(個人差)から、予防接種をしたのにインフルエンザにかかって、「軽くすんだ」と思う方も、「ちっとも軽くならなかった」と思う方もいらっしゃるでしょう。
しかも、同じ人で予防接種を受けた場合と受けなかった場合とでの重症度を比較することなんてできませんから、「軽くすむ」というのはとても曖昧な表現だと言えます。

その点厚生労働省がどう考えているかというと、とても乱暴で極端な言い方ですが、「健康被害を軽減する」というのは「インフルエンザで亡くなる方を少なくする」ことを念頭に置いている節もみられます。
確かに、インフルエンザの予防接種を受けてインフルエンザ脳症で亡くなったお子さんと予防接種を受けずに亡くなったお子さんとを比べれば、私の知る限りでは、予防接種を受けて亡くなったお子さんのほうがはるかに少ないというのは事実です。
最初に言ったように、これは乱暴で極端な言い方ですから、厚生労働省が「亡くならなければいい」と考えているわけでは決してありません。

具体的にみてみますと、
・小児の発熱が20〜30%減少した
・健康な方のインフルエンザの発病割合が70〜90%減少した
・一般高齢者の肺炎・インフルエンザによる入院が30〜70%減少した
・老人施設入所者のインフルエンザによる死亡が80%減少した
などが報告されていて、この辺がインフルエンザワクチンの効果を示していると考えられます。

もちろん、ワクチンとして予測したウイルス株と実際に流行したウイルス株が大幅に違っていた場合には効果はあまり期待出来なくなります。
しかし、現在のウイルス株の予測精度はとても高いので、昔のように「今年のワクチンは効かない」ということはほとんどありません。

また、その年の流行には間に合わなくても、実際にかかってしまったウイルス株、あるいは予防接種を受けたウイルス株に対する免疫(抗体)は長年記憶として残ります。ですから、何年か経ってほとんど同じタイプのウイルス(あるいはワクチン)に出会うと記憶がよみがえり、高い抗体産生能力を発揮することも知られています。

ですから、毎年予防接種を受けるのは、その年の流行を予測した予防接種であるのと同時に、毎年毎年ちょっとずつ違ったタイプのウイルス株に対する免疫を記憶として保存することにもなるのです。
もちろん実際にインフルエンザにかかってしまっても、そのタイプのインフルエンザウイルスに対する記憶は保存されます。

こどもより大人、大人より高齢者と、人生が長くなるほど記憶されたウイルスのタイプは増えていきます。
2009年に新型インフルエンザとして多くの方がかかり大流行になったことは記憶に残っていると思いますが、その時60歳以上の高齢者は罹患率が低かった(あまりかからなかった)のです。
私もその一人でした。おまけにワクチンが不足していたために予防接種も受けられませんでした。
その時のウイルスの遺伝子型(タイプ)は60年以上前に流行したインフルエンザウイルスの遺伝子型と全く同じかとてもよく似たものだった可能性が高いのです。
60年前にはウイルスの遺伝子型を調べる技術はまだ開発されていませんでしたけどね。

インフルエンザの予防接種は、その年の流行に対して効果を発揮してほしいのは当然ですが、もっと長い目でみる必要もあるのだと思います。


《インフルエンザワクチンの副反応》

すべてのワクチンの副反応としては、接種した部分の腫れ・発赤・痛みといった局所反応と、接種後の発熱・倦怠感などの全身反応とが挙げられますが、インフルエンザワクチンでは局所反応が10〜20%程度認められ、全身反応が5〜10%程度認められます。しかしほとんどの場合これらの反応は通常2〜3日で自然に改善します。

ワクチン成分によるアレルギー反応も認められることもありますが、他の予防接種と比べ特に頻度が高いということはありません。
予防接種にはある程度の(軽度の)副反応はつきものだというのがこども診療所の考え方です。

もちろん滅多にないことですが、ギランバレー症候群、急性脳症、急性散在性脳脊髄炎(ADEM)などの強い副反応はないほうがいいに決まっています。

ワクチン成分によるアレルギー反応については次回の予防接種講座で触れることにいたします。


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2017年10月03日

同率首位!(手足口病と感染性胃腸炎)

mizueyubisashi.jpg 「江戸川区感染症定点観測」(区内31か所の定点指定医療機関での新たな患者発生数報告)の9月18日から9月24日までの集計結果です。速報とはいえませんが、流行の流れはお伝えできると思います。

 先週猫の目首位と申し上げた手足口病感染性胃腸炎が、今秋は報告数同数で首位を分けあいました。どちらも1桁の減少なのですが、ちょっとした違いの偶然で報告数が同数となりました。

 各疾患の報告数は減少一色(不変を含む)で、増加と言えるかどうか微妙ですが、プール熱がわずか1例増加しただけです。

 インフルエンザは、小児も成人も報告数0となりましたが、メディアでも報道されているように今年のインフルエンザの流行はいつもの年より早そうですので油断は出来ません。

 はやり目の報告数は2例でした。

 それでは報告数の多い疾患についてご報告いたします。

 手足口病感染性胃腸炎の動きは既にお知らせしました。

 三大夏風邪では、ヘルパンギーナは2桁の減少で報告数としては半減しました。プール熱は1例増加のほぼ横ばいで、報告数は1桁台のままです。

 今週報告数が2桁減少した疾患はRSウイルス感染症(-20例)、ヘルパンギーナ(-19例)、リンゴ病(-14例)の3疾患でした。2桁増加した疾患はありませんでした。

 この週2桁以上の報告数があったのは、先週一緒に2桁入りしたリンゴ病水痘があっというまに1桁台に後退したため、先週より2疾患少ない5疾患でした。

 順位は次の通りです。

第1位《1》手足口病(報告数83)
第1位《2》感染性胃腸炎 ↓(報告数83)
第3位《5》溶連菌感染症(報告数28)
第4位《3》ヘルパンギーナ ↓↓(報告数19)
第5位《4》RSウイルス感染症 ↓↓(報告数17)

《 》内の数字は先週の順位で、数字ゼロ(0)は先週の報告数が1桁だった疾患です。
赤い矢印は先週の報告数との比較で矢印1つが1桁を表しています(は増加、は減少、は不変です)。
報告数というのは定点指定医療機関だけの集計で江戸川区全体の医療機関からの報告数ではありません。

 定期予防接種の対象となっている疾患としては、麻疹風疹百日咳の3疾患すべてが報告数ゼロでした。13週連続になります。

 水痘の報告数は8例減って報告数2となりました。


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