2016年03月29日

小児インフルやはり減少

mizueyubisashi.jpg 「江戸川区感染症定点観測」(区内31か所の定点指定医療機関での患者発生数報告)の3月14日から3月20日までの集計結果です。速報というわけにはいきませんが、流行の流れはお伝えできると思います。

 先週2桁の増加を見せた小児インフルエンザBでしたが、今週は報告数が100例以上(先週の報告数の3分の1に当たります)減少しています。やはり一時的な現象だったようです。A型は報告数そのものがかなり少なくなっていますから19例の減少ですが、減少率で見るとB型と同じ割合で減っています。成人インフルエンザは今週も2桁の減少を見せています。今度こそ「そろそろ流行期も収束に向かい始めたと考えられます」と言ってもいいと思います。

A型とB型の比率は、小児ではB型の報告数がA型の7倍近くになっています。先週は6倍弱でした。成人ではB型がA型の約4倍でした。先週は約2.5倍でした。

 小児と成人を合わせたインフルエンザの報告数は今なお300例以上で、収束に向かっているとは言ってもまだまだ大流行の状況です。

 前週の報告数からこの週に報告数が2桁以上増加した疾患はありませんでした。2桁以上減少した疾患は小児インフルエンザB(-112例)、感染性胃腸炎(-22例)、成人インフルエンザ(-21例)小児インフルエンザA(-19例)の4疾患でした。

 今週報告数が2桁以上だった疾患は先週と顔ぶれも同じ5疾患でした。

 順位は次の通りです。小児インフルエンザAが順位を下げ、溶連菌感染症と代わって最下位になりました。

第1位《1》小児インフルエンザB ↓↓↓(報告数225)
第2位《2》感染性胃腸炎 ↓↓(報告数188)
第3位《3》成人インフルエンザ ↓↓(報告数108)
第4位《5》溶連菌感染症(報告数49)
第5位《4》小児インフルエンザA ↓↓(報告数34)

 《 》内の数字は先週の順位、数字0はその週の報告数が1桁だった疾患です。(矢印はその週の報告数との比較で矢印1つが1桁を表しています/報告数というのは定点指定医療機関だけの集計で江戸川区全体の医療機関からの報告数ではありません)

 定期予防接種の対象となっている疾患としては、麻疹は引き続きゼロ行進でした。先週鹿骨・東部地区で1例報告された百日咳の報告はゼロになりましたが、小岩地区で風疹が1例報告されました。

 定期予防接種の対象になった水痘は、本来こちらに移動するべきですが、まだまだ発生数が多いので、当分は順位をお知らせする疾患として扱います。ちなみに今週の報告数は先週に続いて増え8例(+4例)となり、報告数2桁に近づいてしまいました。


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2016年03月28日

花粉症にワセリン(その2)

dav.jpg 曜日は医学講座の日。
 なぜなら人間のからだを示す漢字には
 (肉づき)のつくものが多いから。

 脳・肺・肝・腎・腕・脚・腰・腹・骨・・・・・。
 あなたはいくつ書けますか?


 先週「花粉症にワセリン」の記事をアップしてからつらつら考えてみました。また「こどもの花粉症」についてのお話もせずに記事を終了してしまったことにも気づきました。

 というわけで今週は続編として「花粉症にワセリン」に対する考察と「こどもの花粉症」についての私の考え方をお話ししようと思います。

 まず「花粉症にワセリン」のほうですが、イギリスNHSのサイトに掲載されたワセリンと私が経験したレスタミン軟膏を同時に鼻の穴に塗ったらどうなるかという話です。

 医学的根拠はまったくありませんが、ワセリンが花粉を吸着して、レスタミンが鼻の粘膜を保護してくれたら、両者を単独で使うより大きな効果を期待できるのではないかということです。

 先週も書きましたが、プロペトという軟膏は眼軟膏の基剤として使われますから、鼻の粘膜に害を及ぼすことはないだろうと思います。また、基剤として使われる軟膏ですからレスタミン軟膏と混合しても問題なさそうに思えます。残るはレスタミン軟膏を鼻の粘膜に塗ることに問題がないかということです。

 こればかりは何とも言えません。私一人の経験では何の問題もありませんでしたが、すべての人に問題なしとは言えないのです。

 かといって、私自身は「このまま埋もれさせてしまうには惜しいアイディア」ではないかという思いを捨て去ることができません。いつか機会があったら試してみたいと考えています。

 次に「こどもの花粉症」ですが、日本特有の疾患としてだいぶ昔に発表されたスギ花粉症は、10年、20年という長い年月スギ花粉にさらされた結果、スギの花粉がアレルゲンとなって感作されて発病するという、それまでのアレルギーの概念からはずれる疾患でした。

 ですから厳密に言えば、10歳未満の小児に起こることはないと言っていいような疾患です。でも近年、5歳ぐらいから花粉症と全く同じ症状(鼻水+鼻づまり+目のかゆみや充血)を訴えるお子さんが増えているのは事実です。そして血液検査上は、その症状の原因としてスギやヒノキなどの花粉の関与が疑われるケースが多いのも事実です。

 でもこのようなお子さんに長い年月をかけて感作される本来の花粉症という病名を使うことには抵抗を感じます。食物アレルギーなどのように短い期間で感作されるアレルギー疾患と考えて「花粉症」とは言わずに「花粉アレルギー」あるいは「小児花粉症」と呼んだほうがいいのではないかと常々考えています。

 もっとも、治療に関して言えば、本来の花粉症と全く違いはないわけですから、そんな細かいことにこだわらなくてもいいじゃないかとも思うのですが・・・。

 それでも、こどもの花粉症がすべてアレルギー反応によって起こっているのかということについては疑問を感じています。

 例えば、コショウ(調味料)の粉をかけられて目が痛くなり涙があふれ、くしゃみを連発して鼻水だらだらになっても、誰もアレルギーとは言わないでしょう。誰もがコショウという刺激物質で起こった反応だとわかるからです。

 花粉も粉であることには変わりありません。アレルギー反応としてではなく、刺激反応として目や鼻の症状が出るということはあり得ないことではないと思うのです。ただ、コショウと違って花粉に対する反応に個人差があるということは、一人一人の粘膜の敏感さに差があるということだと思います。花粉症のようになる子は特に敏感(過敏)なのだとも言えるのです。

 粘膜が過敏だというのはアレルギー疾患にも共通ですので、何もわざわざ過敏反応だと分けなくてもいいのかもしれませんが、歳をとると細かいことが気になりましてね。ついつい余計なことを書いてしまったかもしれません。


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2016年03月26日

週間診療情報(3月28日から4月3日まで)

kanban600.jpgこども診療所の来週の診療日で特にお知らせしたい情報です

3月21日からの1週間分を掲載し忘れました
申し訳ありませんでした

個々にお知らせした日以外は
いつもどおりの診療です


診療時間の変更や臨時休診などは毎週掲載しています
受診前に確認なさることをお勧めします
(1か月の予定は月初めにホームページに掲載しています)



3月29日(火)   診療受付時間変更
           午後5時30分で受け付けを終了します
            (火曜日は通常午後6時まで)



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2016年03月25日

小児インフルぶり返す?

mizueyubisashi.jpg 「江戸川区感染症定点観測」(区内31か所の定点指定医療機関での患者発生数報告)の3月7日から3月13日までの集計結果です。速報というわけにはいきませんが、流行の流れはお伝えできると思います。

 小児インフルエンザの減少が止まりました。ごくわずか(ほとんど横ばい)ですが増加しています。内訳では、A型が約半減(-47例)したのに対して、B型が先週比44例も増加しています。A型が減った分B型が増えたという感じです。成人インフルエンザは今週も2桁の減少を見せています。先週「そろそろ流行期も収束に向かい始めたと考えられます」とお伝えしましたが、小児に関してはまだまだ油断できない状況が続いています。A型とB型の比率は、小児ではB型の報告数がA型の6倍近くになっています。先週は3倍弱でした。成人ではB型がA型の約2.5倍でした。先週は約1.5倍でした。

 小児と成人を合わせたインフルエンザの報告数は今なお500例以上で、大流行が続いていることには違いありません。決して安心できる状況ではありません。

 前週の報告数からこの週に報告数が2桁以上増加した疾患は小児インフルエンザB(+44例)でした。2桁以上減少した疾患は小児インフルエンザA(-47例)、成人インフルエンザ(-22例)の2疾患でした。

 今週報告数が2桁以上だった疾患は先週と顔ぶれも同じ5疾患でした。

 順位は次の通りです。順位も先週と変わっていません

第1位《1》小児インフルエンザB ↑↑(報告数337)
第2位《2》感染性胃腸炎(報告数210)
第3位《3》成人インフルエンザ ↓↓(報告数129)
第4位《4》小児インフルエンザA ↓↓(報告数53)
第5位《5》溶連菌感染症(報告数53)

 《 》内の数字は先週の順位、数字0はその週の報告数が1桁だった疾患です。(矢印はその週の報告数との比較で矢印1つが1桁を表しています/報告数というのは定点指定医療機関だけの集計で江戸川区全体の医療機関からの報告数ではありません)

 定期予防接種の対象となっている疾患としては、風疹麻疹は引き続きゼロ行進でしたが、鹿骨・東部地区で百日咳が1例報告されました。

 定期予防接種の対象になった水痘は、本来こちらに移動するべきですが、まだまだ発生数が多いので、当分は順位をお知らせする疾患として扱います。ちなみに今週の報告数はわずかに増えて4例(+3例)でした。


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2016年03月21日

花粉症にワセリン????

dav.jpg 曜日は医学講座の日。
 なぜなら人間のからだを示す漢字には
 (肉づき)のつくものが多いから。

 脳・肺・肝・腎・腕・脚・腰・腹・骨・・・・・。
 あなたはいくつ書けますか?


 花粉症のシーズンまっただ中、つらい症状でお悩みの方も多いと思います。近年花粉症の症状を訴えるお子さんも増えているように感じます。これらお子さんの花粉症がすべてアレルギー反応に基づいているかという点では、私は多少疑問をもっているのですが、それはまたあとで触れるとして、花粉症の予防に関して面白い記事を見つけましたのでご紹介したいと思います。

 花粉症対策として鼻の穴にワセリンを塗る方法の紹介です。まずはこちらの記事をご覧ください。(左の文の「記事」という文字をクリックするとリンクします)

 大変長い記事でしたが、お読みいただけましたでしょうか?

 「ウッソダロ!バカバカシイ!」と思われたあなた。普通はそう思いますよね。でも私は20年以上前に似たような経験をしたことがあるのです。

 その当時私は愛育病院に勤めていました。そこの小児科の看護婦さん(その当時は看護師という呼称はなかったんです)が、「鼻づまりの時に鼻の穴にレスタミン軟膏を塗るといいですよ」と教えてくれたのです。

 レスタミンというのは抗ヒスタミン薬で、蕁麻疹の治療や虫さされのかゆみ止めに使います。内服薬は鼻汁の分泌を抑えるので風邪薬としても使います。ただ、内服薬は眠くなるという欠点を持っていました。しかし鼻の穴に塗る(外用薬)のなら眠くなる心配はありません。しかも鼻の粘膜のむくみを取ってくれる作用も持っているとも思えます。さらに液体と違って長く鼻の粘膜にとどまってじわじわと吸収されますから、効果が持続するという利点もありそうです。

 とまあ、いいほうに考えたのですがそれでも半信半疑でいました。その内不覚にも風邪をひいてしまってひどい鼻づまりとなってしまいました。診察中に鼻汁はたれてくるしでダメモトと思って試してみました。そしたら不思議なほどよく効きましたねぇ。塗ってしばらくすると鼻はスースー鼻水ピタリで効果は抜群でした。しかも眠くもなりません。教えてくれた看護婦さんに感謝、感謝です。

 でもレスタミン軟膏のこのような使い方は健康保険では認められていませんし、まっとうな医学書にもこのような使い方の記載はありませんでしたから、患者さんにお勧めすることなくいつの間にかそのことを忘れていました。

 最近になってレスタミンとワセリンの違いはありますが似たような使い方の記事を見つけて、昔のことを思い出したという次第です。

 そこで早速ネタ元の「NHS choces」(クリックでリンク)にアクセスしてみました。確かにそのような記載がありました。原文は次の通りです。

 Rubbing a small amount of Vaseline (petroleum gel) inside your lower nostrils can help to prevent pollen from entering your nasal passages.

 日本語の記事にも和訳が載っていましたが、直訳しますと「あなたの下部鼻腔(訳者注:鼻の穴の入口に近い方)の内側に少量のワセリン(ペトロリアム ゲル)をこすりつけることがあなたの鼻の通り道に花粉が入るのを防ぐ一助になりえます」となります。

 NHSというのはイギリスの国民健康保険みたいなサービスを取り仕切るお役所で、日本の厚生労働省の一部門といえるれっきとした政府機関です。そのサイトに掲載されているのですからあながちでたらめとは言えないでしょう。

 私が経験したレスタミン軟膏と違うところは、レスタミンが抗ヒスタミン薬として作用を発揮するのに対して、ワセリンは花粉を吸着させることによって花粉の侵入を防ぐということのようです。ということは、鼻の粘膜に近いところから入ろうとする花粉は吸着できるけれど、鼻の穴のど真ん中を通る花粉は通過してしまうということですね。やはり直訳通り「花粉が入るのを防ぐ一助になりえます」程度の効果しか期待してはいけないのではないでしょうか?日本語の記事のタイトルのように「花粉症の救世主?」というのはちと言い過ぎのように思えます。

 ただ、純度の高いワセリン(日本での商品名はプロペト)は眼軟膏の基剤として使われています。目の粘膜に塗っても大丈夫なら鼻の粘膜でも大丈夫と言うことはできると思います。自分で試してみるのが一番なのでしょうが、私には花粉症の気がまったくありません。歳をとってからは人間が枯れてきて風邪をひいても鼻づまりや鼻汁に悩まされることも少なくなってきています。残念ながら自分で試す機会がないのです。

 プロペトはこども診療所でも使っていますが、花粉症対策として健康保険で処方することはできません。でも市販薬として購入することもできますから、一般的な予防法や治療法で今ひとつ効果が、という方は試してみて害になるものではないと思います。ワセリンのたぐいは一般的には保湿剤として広く使われていますから、乾燥肌の予防や治療にも使うことができます。


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2016年03月17日

育児講座24「大器晩成vs栴檀は双葉より芳し」

oxfam.jpg 育児講座とはいっても決して堅苦しいものではありません。また、直接育児に役立つような知識というわけでもありません。世間でまかり通っている育児の情報に「ホントかいね?」と疑問を投げかけ、ちょっとした考え方の変化で育児が楽しくなるようなそんな記事を掲載しています。


     第24回  「大器晩成vs栴檀(センダン)は双葉より芳し」

 こつこつと努力を重ねているにもかかわらずいつになっても目の出ない人というのはどの世界にもいるものですね。そんな人が後年大成功した時に出てくる決まり文句が「大器晩成」という言葉です。そしてこの言葉はまた、いつになっても目の出ない人がくじけそうになるのを慰める言葉としても使われています。

 「大器晩成という言葉もあるじゃないか。せっかくここまで頑張ってきたんだから、もう一踏ん張り続けてごらんよ。」というのが典型的な使い方です。時々は他人から言われるのではなく、自分で自分に言うこともあります。むなしいですけど。

 これに対し「栴檀は双葉より芳し」という諺はまず、ほめ言葉以外には使われません。結婚式の披露宴で、お仲人さんが新郎新婦の幼少時代をを紹介する時によく使う言葉です。「栴檀は双葉より芳しと申しますが、新郎の△△さんはこどもの頃から○○に秀で、現在○○の中核を担う存在として頑張っておられます」というような使い方ですね。

 でもへそ曲がりな私にはこういう使い方もできます。「栴檀はは双葉より芳しだと思ったけど、今になってみれば結局栴檀じゃなかったんだね」。もちろん大きく育ってからしか使えません。この使い方は「大器晩成」の使い方に似ています。「大器」にしても「栴檀」にしても、あとで花開いたからそう言えるのであって、大輪の花を開かせることができなければ、ただの目の出ない人、栴檀じゃなかった人でおしまいなのです。栴檀じゃなかった人には「桂の早跳び歩の餌食」という将棋の格言が待っています。そう「神童も二十過ぎればただの人」という川柳もありました。

 まあ「大器」にしても「栴檀」にしても、大輪の花を咲かせる時期が早いか遅いかの違いを言っているわけですが、いずれにせよ、本人の素質が大きく関係することは事実です。

 早いか遅いかを語れば、「善は急げ」という諺と「急いてはことを仕損じる」という諺とが好対照です。

 現代の子育てにおいては、専門家と称する人たちから流されるもっともらしい情報はすべて「善」であるという前提が暗黙のうちに了解されている節がありますから、その情報に早く飛びついて実践することはまさに「善は急げ」ということになります。

 さらに「臨界期」という言葉があって、ある時期を過ぎてしまうとその後どんなに努力しても獲得できない能力があるなんて脅されればなおさらのことです。

 この一連の「急がせ情報」を分析すると、共通の図式が浮かび上がってきます。

 まず、「すべての赤ちゃんには多くの素晴らしい能力が秘められています」という言葉で親をその気にさせます。「すべての赤ちゃんにすべての能力が」と言わないところがミソです。次に、「その能力を親のちょっとした努力で引き出し、伸ばして上げましょう」と親の責任感をくすぐります。「その能力」は始めから持っていないかもしれないのに・・・。

 さらにだめ押しに「臨界期」という言葉で脅しをかけておいて、仕上げには、「このメソードで〇〇をした△△ちゃんはこんなにすごい」と実物を見せつけます。
 
 そしてその子が10年、20年後にどうなったかは決して教えてくれません。

 まさに「あとは野となれ山となれ」です。

 そしてこういう「急がせ情報」が果たして「善」なのか、逆に子どもにとって「危険」なものなのかは本当はよくわかっていないのです。

 危険だとわかっていれば「君子危うきに近寄らず」でしょうし、それでもわが子が人の子より先んじてほしいばかりに「虎穴に入らずんば虎子を得ず」と勇気(?)をふるう親もいるかもしれません。

 今回は反対の意味を持つ諺をいくつかご紹介しましたが、世の中にはこのような反対諺が山ほどあります。ということは、「人生なんてあとになってみなけりゃわからないもの」ということを先人たちはよく理解していたということなののでしょう。きっと。

 さてあなたのお子さんは「大器」なのでしょうか、それとも「栴檀」なのでしょうか?


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2016年03月15日

インフル減少続く/感染性胃腸炎増加

mizueyubisashi.jpg 「江戸川区感染症定点観測」(区内31か所の定点指定医療機関での患者発生数報告)の2月29日から3月6日までの集計結果です。速報というわけにはいきませんが、流行の流れはお伝えできると思います。

 インフルエンザの減少が続いています。今週は小児インフルエンザ(A+B)も成人インフルエンザもともに2桁の減少でした。そろそろ流行期も収束に向かい始めたと考えられます。A型とB型の比率は、小児でも成人でもB型のほうが多く報告されるようになりました。小児ではB型の報告数がA型の3倍近くになっています。先週は2倍でした。成人ではB型がA型の約1.5倍でした。先週はB型が多いながらもほぼ同数でした。

 インフルエンザの報告数はどんどん少なくなっていますが、それでも小児と成人を合わせた報告数は500例以上で、今なお大流行であることには違いありません。決して安心できる状況ではありません。

 前週の報告数からこの週に報告数が2桁以上増加した疾患は感染性胃腸炎(+16例)でした。2桁以上減少した疾患は小児インフルエンザA(-66例)、成人インフルエンザ(-46例)、小児インフルエンザB(-11例)の3疾患で、すべてインフルエンザでした。

 今週報告数が2桁以上だった疾患は、リンゴ病がついに1桁台に後退し、先週より1疾患少ない5疾患でした。

 順位は次の通りです。感染性胃腸炎が第4位から第2位に返り咲きました。

第1位《1》小児インフルエンザB ↓↓(報告数289)
第2位《4》感染性胃腸炎 ↑↑(報告数209)
第3位《2》成人インフルエンザ ↓↓(報告数151)
第4位《3》小児インフルエンザA ↓↓(報告数100)
第5位《5》溶連菌感染症(報告数58)


 《 》内の数字は先週の順位、数字0はその週の報告数が1桁だった疾患です。(矢印はその週の報告数との比較で矢印1つが1桁を表しています/報告数というのは定点指定医療機関だけの集計で江戸川区全体の医療機関からの報告数ではありません)

 定期予防接種の対象となっている疾患としては、風疹麻疹百日咳の報告数はすべてゼロでした。

 定期予防接種の対象になった水痘は、本来こちらに移動するべきですが、まだまだ発生数が多いので、当分は順位をお知らせする疾患として扱います。でも、今週の報告数はわずか1例でした。予防接種が普及して風疹麻疹百日咳のように報告数のゼロ行進が続くようになるといいですね。

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2016年03月12日

週間診療情報(3月14日から3月20日まで)


kanban600.jpgこども診療所の今週の診療日で特にお知らせしたい情報です


個々にお知らせした日以外は
いつもどおりの診療です


診療時間の変更や臨時休診などは毎週掲載しています
受診前に確認なさることをお勧めします
(1か月の予定は月初めにホームページに掲載しています)



3月15日(火)   午後の診療開始が遅れます
           保健所の健診業務のため
           午後3時30分からの診療となります

3月16日(水)   診療受付時間変更
           午後5時30分で受け付けを終了します
            (水曜日は通常午後6時まで)

3月19日(土)   午後の予防接種
           毎月原則として第3土曜日の午後
           予防接種だけを行っています
           一般診療は行いません
           時間は
           午後1時30分から午後3時までです
           前日までにご予約下さい



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2016年03月08日

インフルエンザ=A<B

mizueyubisashi.jpg 「江戸川区感染症定点観測」(区内31か所の定点指定医療機関での患者発生数報告)の2月22日から2月28日までの集計結果です。速報というわけにはいきませんが、流行の流れはお伝えできると思います。

 インフルエンザは、小児インフルエンザ(A+B)が3桁、成人インフルエンザが2桁と大きく減少しました。そろそろ流行期も収束に向かい始めたと考えられます。A型とB型の比率は、小児でも成人でもB型のほうが多く報告されるようになりました。特に小児ではB型の報告数がA型の2倍近くになっています。

 小児インフルエンザ全体としては132例減少しました。そのうちA型は72例、B型は60例の減少ですが、減少率で見るとA型は−33%、B型は−17%で、A型はB型のほぼ倍のスピードで減少しています。

 一方 成人インフルエンザも報告数は約25%(-54例)減少しました。小児同様A型の減少が際立っていますが、B型も僅かながら減少しています。A型とB型の比率は、わずかながらB型のほうが多くなりました(96:101)。

 前週の報告数からこの週に報告数が2桁以上増加した疾患はありませんでした。2桁以上減少した疾患は小児インフルエンザA(-72例)、小児インフルエンザB(-60例)、成人インフルエンザ(-54例)、感染性胃腸炎(-13例)、おたふくかぜ(-12例)の5疾患でした。おたふくかぜは突然大きく減少しました。 

 今週報告数が2桁以上だった疾患は、おたふくかぜが1桁台に後退し、先週より1疾患少ない6疾患でした。

 順位は次の通りです。先週と変わっていません。しぶとく順位表に残っているリンゴ病おたふくかぜが抜けて第6位にはなりましたが、依然最下位です。

第1位《1》小児インフルエンザB ↓↓(報告数300)
第2位《2》成人インフルエンザ ↓↓(報告数197)
第3位《3》小児インフルエンザA ↓↓(報告数166)
第4位《4》感染性胃腸炎 ↓↓(報告数193)
第5位《5》溶連菌感染症(報告数60)
第6位《7》リンゴ病(報告数12)

 《 》内の数字は先週の順位、数字0はその週の報告数が1桁だった疾患です。(矢印はその週の報告数との比較で矢印1つが1桁を表しています/報告数というのは定点指定医療機関だけの集計で江戸川区全体の医療機関からの報告数ではありません)

 定期予防接種の対象となっている疾患としては、風疹麻疹百日咳の報告数はすべてゼロでした。

 定期予防接種の対象になった水痘は、本来こちらに移動するべきですが、まだまだ発生数が多いので(今週の報告数5)、当分は順位をお知らせする疾患として扱います。予防接種が普及して風疹麻疹百日咳のように報告数のゼロ行進が続くようになるといいですね。


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2016年03月05日

週間診療情報(3月7日から3月13日まで)

kanban600.jpgこども診療所の来週の診療日で
特にお知らせしたい情報です


来週は月曜日から土曜日まで
いつもどおりの診療です
変更はありません


日曜祝日は定期休診日です


診療時間の変更や臨時休診などは毎週掲載しています
受診前に確認なさることをお勧めします
(1か月の予定は月初めにホームページに掲載しています)



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2016年03月03日

育児講座23「いい先生って?」

oxfam.jpg 育児講座とはいっても決して堅苦しいものではありません。また、直接育児に役立つような知識というわけでもありません。世間でまかり通っている育児の情報に「ホントかいね?」と疑問を投げかけ、ちょっとした考え方の変化で育児が楽しくなるようなそんな記事を掲載しています。


     第23回  「いい先生って?」

 「先生といわれるほどの馬鹿でなし」という言葉があります。確かに、「先生、先生」とおだてられてふんぞり返っているオバカサンな先生達が世の中にはいっぱいいます。私も医者のはしくれですから、先生と呼ばれます。40年以上も医者をやっていますと、診療所ではもちろん医療とは関係のない場でも先生と呼ばれますから、今ではもう先生と呼ばれることが当たり前と思いこんでしまって、たまに「先生」ではなく「さん」付けで呼ばれたりすると思わず「ムッ」としちゃったりしてよく反省しています。まさに「先生といわれるほどの馬鹿でなし」です。

 医者も先生ですが、学校の教師、習い事の師匠、議員さん達みんな先生です。中国では年配の人に対する敬称として「先生」と呼ぶそうで、読んで字のごとく「先に生まれた」という意味でしょうか。

 今でこそ診察室でお目にかかるお母さんよりは「先に生まれた」存在になりましたが、医者になりたてのころは私よりも「先に生まれた」お母さんが多くて、先生と呼ばれるのも気が引けたものです。先生と呼ばれるだけでも気が引けたようなありさまですから、いい先生かどうかなんていうのは夢のまた夢でした。それが今では「いい先生ってどんな先生?」と聞かれると「私みたいな先生」などと平気で答えるようになってしまったのですから歳月というのは人を変えるものだとつくづく感じます。

 さて今回は「いい先生(医者)」について考えてみましょう。それが「私みたいな先生」かどうかは読んだあとで皆さんが判断なさることです。

 無口で病気の説明も何もしてくれない、質問でもしようものなら「患者はそんなこと知らなくてもいい」と怒る先生と、こまごまと病気の説明から薬の飲ませ方、家庭での看護の仕方までくだけて話してくれる先生とどっちがいいかと聞かれたらまず誰でも説明をよくしてくれる先生がいいと答えるでしょう。ところがこの二人が外科の先生で、無口でおっかない先生は腕がよくて、やさしくて気さくな先生はちょっと頼りないとしたら、おっかなくても腕の立つ先生に手術してほしいと思うかも知れませんね。

 もちろんやさしくて気さくで腕も立てばそれにこしたことはないわけで、その先生がたとえ夜中でも気軽に診察してくれて、近所での評判もよく、世間でも有名だとなったら、それこそ百点満点のいい先生ということができるでしょう。

 こうやって客観的な医者の評価を重ねていけば、理想的ないい先生像ができるかもしれません。でもそれはあくまでも客観的な理想像であって、医者と患者さんの関係が人と人との個別的なつながりであることを考えれば、それだけでいい先生を定義することはできません。このような方法で作り上げられる「いい先生」というのは、「ダメな先生」に対する「イイ先生」であって、医者と患者さんの関係においては、「イヤな先生」に対する「イイ先生」も必要なのです。

 「イヤな先生」に対する「イイ先生」というのはどういうことかといいますと、一言でいえば「ウマが合う」ということです。

 「病気の説明や治療の説明を聞いても何となくしっくりこない、100%納得した気分になれない」というようなとき、きっとその医者と患者さんは「ウマが合わない」のです。医者が悪いのでもなく、患者さんが悪いわけでもないのです。一方、「病気の説明や治療の説明がスッキリと心の中に入ってくる」と感じたら「ウマが合う」と考えていいでしょう。

 不思議なことに「ウマが合う」医者とは話が弾み、納得はさらに深まり、信頼の気持ちもはぐくまれます。

 ウマが合うというのは、医者と患者さんの性格的なものだけとは限りません。病気の治療法についてもウマが合う・合わないがあるのです。病気の治療法というのは一つだけとは限らないのです。どんなに最新の、どんなに高度な治療法でも、ウマが合わなければ病気はよくならないのです。

 さらに、医者のほうがウマを合わせることも必要なことがあります。

 たとえば、医者が「このお薬は1日3回ずつ、必ず1週間飲み続けて下さい。」と説明したとき、それだけできっちりと1日3回1週週薬を飲む人もいれば、ついうっかりと飲み忘れるか、症状が消えてしまうと飲むのをやめてしまう人とか、1日3回で効くなら5回飲めばもっと効くだろうと勝手に判断してしまう人とかがいるのです。

 そのような場合、医者は相手の性格にまで踏み込んで、語気荒く断言したり、くどくどと説明したり、飲まなくてもいい薬のように思わせたり、いろいろな演技を要求されるのです。

 ですから、自分の前の人と同じ病気のはずなのに前の人とは全然違う説明を受ける、ということだってあるのです。それを「あの先生は人によって言うことが違うから信用できない」などと言ってはいけないのです。むしろ、そういう説明のしかたで、多くの人達に「あの先生とは何となくウマが合う」と思わせることのできる医者があなたにとって本当に「いい先生」なのです。

 「ウマが合うのがあなたの名医」と考えてくださいネ。「ホンマカイネexclamation&question


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2016年03月02日

小児インフルA型の減少続く

mizueyubisashi.jpg 「江戸川区感染症定点観測」(区内31か所の定点指定医療機関での患者発生数報告)の2月15日から2月21日までの集計結果です。速報というわけにはいきませんが、流行の流れはお伝えできると思います。

 小児インフルエンザについては、先週からA型とB型を分けてお伝えしていますが、今週もA型が減少し、B型が増加しました。増加と入ってもごくわずかで横ばいと言ってもいいでしょう。

 小児インフルエンザ全体としては87例減少しました。そのうちA型は88例の減少ですが、B型は7例増加しています。数字が合わないのはA・B両方とも陽性になった報告数を除外しているからです。

 減っているのはA型だけだということがわかります。その減少率は先週とほぼ同じで−27%、報告数がまた4分の3になってしまったのです。わずか2週間で報告数が半分近くまで減少したことになります。A型に関してだけはピークを越えたと言っていいと思います。B型に関してはそろそろピークかなと言えそうです。

 一方 成人インフルエンザも報告数は20%以上(-74例)減少しました。小児同様A型の減少が際立っていますが、B型も僅かながら減少しています。先々週3:1だった比率は先週が2(208):1(116)(括弧内は報告数)、今週はA型:B型=1.2(138):1(110)(括弧内は報告数)で、成人でもB型の割合が3週連続で高くなってきています。

 前週の報告数からこの週に報告数が2桁以上増加した疾患は、溶連菌感染症(+12例)だけでした。インフルエンザもさることながら、溶連菌感染症もかなりの流行を見せています。ご注意下さい。2桁減少した疾患は小児インフルエンザA(-88例)と成人インフルエンザ(-74例)の2疾患でした。 

 今週報告数が2桁以上だった疾患は、先週と同じ顔ぶれの7疾患でした。

 順位は次の通りです。小児インフルエンザAは先週の2位から3位に後退しています。しぶとく順位表に残っているリンゴ病ですが、今週はおたふくかぜに抜かれて最下位となりました。

第1位《1》小児インフルエンザB(報告数360)
第2位《3》成人インフルエンザ ↓↓(報告数251)
第3位《2》小児インフルエンザA ↓↓(報告数238)
第4位《4》感染性胃腸炎(報告数206)
第5位《5》溶連菌感染症 ↑↑(報告数66)
第6位《7》おたふくかぜ(報告数17)
第7位《6》リンゴ病(報告数11)

 《 》内の数字は先週の順位、数字0はその週の報告数が1桁だった疾患です。(矢印はその週の報告数との比較で矢印1つが1桁を表しています/報告数というのは定点指定医療機関だけの集計で江戸川区全体の医療機関からの報告数ではありません)

 定期予防接種の対象となっている疾患としては、風疹麻疹百日咳の報告数はすべてゼロでした。

 定期予防接種の対象になった水痘は、本来こちらに移動するべきですが、まだまだ発生数が多いので(今週の報告数5)、当分は順位をお知らせする疾患として扱います。予防接種が普及して風疹麻疹百日咳のように報告数のゼロ行進が続くようになるといいですね。


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