2016年04月30日

週間診療情報(5月2日から5月8日まで)

kanban600.jpgこども診療所の来週の診療日で特にお知らせしたい情報です


診療と書いてある日は
いつも通りの時間帯で診療します


診療時間の変更や臨時休診などは毎週掲載しています
受診前に確認なさることをお勧めします
(1か月の予定は月初めにホームページに掲載しています)



5月 2日(月)   診療

5月 3日(火)   祝日休診
          医師会休日診療所出勤

           午前9時から午後5時まで
            (こども診療所はお休みです)

5月 4日(水)   祝日休診

5月 5日(木)   祝日休診

5月 6日(金)   診療

5月 7日(土)   診療

5月 8日(日)   日曜日休診


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2016年04月26日

溶連菌感染症にご注意!

mizueyubisashi.jpg 「江戸川区感染症定点観測」(区内31か所の定点指定医療機関での患者発生数報告)の4月11日から4月17日までの集計結果です。速報というわけにはいきませんが、流行の流れはお伝えできると思います。

 成人インフルエンザは報告数が半減しましたが、B型単独ですとまだ2桁台の報告数です。A型とB型の比率も先週同様1:6(B型が6倍)となっています。小児インフルエンザAは報告数が4例減って、その数わずか2例(成人では4例)になりましたが、小児インフルエンザBの報告数はほぼ横ばい、ごくわずかの減少にとどまっています。A型とB型の比率はさらに拡大して1:11.5(B型が11.5倍)で、今江戸川区ではやっているのはB型だけと考えてもよさそうです。

 小児と成人を合わせたインフルエンザの総報告数は73例で先週の108例よりはかなり少なくなりましたが、まだまだ油断はできません。

 今週注目すべき疾患は溶連菌感染症です。+24例と大幅に増加し、A型とB型を合わせた小児インフルエンザの報告数を上回っています。

 溶連菌感染症の症状は多彩で、発熱・頭痛・のどの発赤や痛み・舌がブツブツになる・目の充血・唇が赤くなる・皮膚の発疹やかゆみなどが挙げられますが、すべての症状がそろうわけではなく、また症状がとても軽い場合がありますから、おかしいなと思ったらかかりつけの小児科医を受診なさるようお勧めします。

 前週の報告数からこの週にかけて報告数が2桁以上増加した疾患は感染性胃腸炎(+20例)、溶連菌感染症(+24例)、突発性発疹(+10例)の3疾患でした。2桁以上減少した疾患は成人インフルエンザ(-28例)だけでした。

 今週報告数が2桁以上だった疾患は、突発性発疹が久しぶりに2桁台に復帰したために、先週より1疾患多い6疾患でした。

 順位は次の通りです。溶連菌感染症が先週の第4位から第2位へ上昇しました。成人インフルエンザ小児インフルエンザBの順位がまた入れ替わりました。

第1位《1》感染性胃腸炎 ↑↑(報告数164)
第2位《4》溶連菌感染症 ↑↑(報告数60)
第3位《3》小児インフルエンザB(報告数43)
第4位《2》成人インフルエンザ ↓↓(報告数28)
第5位《5》おたふくかぜ(報告数12)
第5位《0》突発性発疹 ↑↑(報告数12)

 《 》内の数字は先週の順位、数字0はその週の報告数が1桁だった疾患です。(矢印はその週の報告数との比較で矢印1つが1桁を表しています/報告数というのは定点指定医療機関だけの集計で江戸川区全体の医療機関からの報告数ではありません)

 定期予防接種の対象となっている疾患としては、麻疹風疹百日咳のすべてが4週間続けて報告数ゼロでした。

 定期予防接種の対象になった水痘は、本来こちらに移動するべきですが、まだまだ発生数が多いので、当分は順位をお知らせする疾患として扱います。ちなみに今週の報告数は先週より1例増えて4例(+1例)でした。


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2016年04月23日

ゴールデンウィークの診療情報(4月25日から5月8日)

kanban600.jpgこども診療所ゴールデンウィークの診療情報です
基本的にはカレンダー通りです

2週間分の掲載になります

診療と書いてある日は
いつも通りの時間帯で診療します


診療時間の変更や臨時休診などは毎週掲載しています
受診前に確認なさることをお勧めします
(1か月の予定は月初めにホームページに掲載しています)



4月25日(月)   診療

4月26日(火)   午後の診療開始が遅れます
           保健所の健診業務のため
           午後3時30分からの診療となります

4月27日(水)   診療

4月28日(木)   診療受付時間変更
           12時で受け付けを終了します
            (木曜日は通常12時30分まで)
           木曜日の午後は毎週休診です

4月29日(金)   祝日休診

4月30日(土)   診療

5月 1日(日)   日曜日休診

5月 2日(月)   診療

5月 3日(火)   祝日休診
          医師会休日診療所出勤

           午前9時から午後5時まで
            (こども診療所はお休みです)

5月 4日(水)   祝日休診

5月 5日(木)   祝日休診

5月 6日(金)   診療

5月 7日(土)   診療

5月 8日(日)   日曜日休診


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2016年04月19日

まだまだしぶといB型インフルエンザ

mizueyubisashi.jpg 「江戸川区感染症定点観測」(区内31か所の定点指定医療機関での患者発生数報告)の4月4日から4月10日までの集計結果です。速報というわけにはいきませんが、流行の流れはお伝えできると思います。

 インフルエンザはその後も減少を続けてはいます。小児インフルエンザAは報告数が1桁になりました。しかし、小児インフルエンザ成人インフルエンザもともにB型単独で2桁台の報告数を保っています。B型インフルエンザはまだまだしぶといとお考え下さい。

 小児と成人を合わせたインフルエンザの報告数は108例で、先週の報告数の半分になりました。大流行という程ではなくなりましたが、報告数が3桁というのはかなりの流行です。まだまだ油断はできません。

 もう一つ、今週の特徴は、A型もB型も成人の報告数が小児の報告数を上回っているということです。流行の最初期や終末期に一時的にこうなることはありますが、報告数が2桁のうちにこのようになったことは記憶にありません。もっともこの週は、こども達が春休みから新学期に入ったばかりの時期に当たっていたことも関係しているかもしれません。

 A型とB型の比率は、小児ではB型の報告数がA型の約9倍になっています。先週は約6.6倍でした。成人ではB型がA型の6倍でした。先週は4.5倍でした。

 前週の報告数からこの週に報告数が2桁以上増加した疾患は感染性胃腸炎(+24例)だけでした。2桁以上減少した疾患は小児インフルエンザB(-20例)だけでした。

 今週報告数が2桁以上だった疾患は、小児インフルエンザAが1桁台に後退しましたが、おたふくかぜが久しぶりに2桁台に復帰したために、先週と同じ5疾患でした。

 順位は次の通りです。成人インフルエンザ小児インフルエンザBの順位が入れ替わりました。

第1位《1》感染性胃腸炎 ↑↑(報告数144)
第2位《3》成人インフルエンザ(報告数56)
第3位《2》小児インフルエンザB ↓↓(報告数46)
第4位《4》溶連菌感染症(報告数36)
第5位《0》おたふくかぜ(報告数11)

 《 》内の数字は先週の順位、数字0はその週の報告数が1桁だった疾患です。(矢印はその週の報告数との比較で矢印1つが1桁を表しています/報告数というのは定点指定医療機関だけの集計で江戸川区全体の医療機関からの報告数ではありません)

 定期予防接種の対象となっている疾患としては、麻疹風疹百日咳のすべてが3週間続けて報告数ゼロでした。

 定期予防接種の対象になった水痘は、本来こちらに移動するべきですが、まだまだ発生数が多いので、当分は順位をお知らせする疾患として扱います。ちなみに今週の報告数は先週より1例減って3例(-1例)でした。

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2016年04月16日

週間診療情報(4月18日から4月24日まで)

kanban600.jpgこども診療所の来週の診療日で特にお知らせしたい情報です


個々にお知らせした日以外は
いつもどおりの診療です


診療時間の変更や臨時休診などは毎週掲載しています
受診前に確認なさることをお勧めします
(1か月の予定は月初めにホームページに掲載しています)



4月21日(木)   診療受付時間変更
           12時で受け付けを終了します
            (木曜日は通常12時30分まで)
           木曜日の午後は毎週休診です

4月24日(日)   医師会休日診療所出勤
           午前9時から午後5時まで
            (こども診療所ではありません)


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2016年04月12日

溶連菌感染症にご注意を!

mizueyubisashi.jpg 「江戸川区感染症定点観測」(区内31か所の定点指定医療機関での患者発生数報告)の3月28日から4月3日までの集計結果です。速報というわけにはいきませんが、流行の流れはお伝えできると思います。

 インフルエンザはその後も減少を続け、小児インフルエンザ成人インフルエンザもともに報告数が100例を切って2桁台になりました。小児インフルエンザはA型もB型もそろって報告数が約半分に減っています。

 A型とB型の比率は、小児ではB型の報告数がA型の6.6倍になっています。先週は約5倍でした。成人ではB型がA型の4.5でした。先週は7倍弱でした。

 小児と成人を合わせたインフルエンザの報告数は212例で、先週の報告数の3分の2にはなっています。大流行という程ではなくなりましたが、報告数が3桁というのはかなりの流行です。まだまだ油断はできません。

 溶連菌感染症が増加に転じました。溶連菌感染症は高熱が出る場合もありますが、症状が軽くて見逃されてしまうこともあります。ご注意下さい。

 前週の報告数からこの週に報告数が2桁以上増加した疾患は溶連菌感染症(+12例)だけでした。2桁以上減少した疾患は小児インフルエンザB(-47例)、感染性胃腸炎(-34例)、成人インフルエンザ(-17例)、小児インフルエンザA(-12例)の4疾患でした。

 今週報告数が2桁以上だった疾患は先週と顔ぶれも順位も同じ5疾患でした。
順位は次の通りです。

第1位《1》感染性胃腸炎 ↓↓(報告数120)
第2位《2》小児インフルエンザB ↓↓(報告数66)
第3位《3》成人インフルエンザ ↓↓(報告数60)
第4位《4》溶連菌感染症 ↑↑(報告数38)
第5位《5》小児インフルエンザA ↓↓(報告数10)

 《 》内の数字は先週の順位、数字0はその週の報告数が1桁だった疾患です。(矢印はその週の報告数との比較で矢印1つが1桁を表しています/報告数というのは定点指定医療機関だけの集計で江戸川区全体の医療機関からの報告数ではありません)

 定期予防接種の対象となっている疾患としては、麻疹風疹百日咳のすべてが先週に続いて報告数ゼロでした。

 定期予防接種の対象になった水痘は、本来こちらに移動するべきですが、まだまだ発生数が多いので、当分は順位をお知らせする疾患として扱います。ちなみに今週の報告数は先週よりも若干増えて4例(+2例)となりました。


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2016年04月09日

こどもの花粉症(集中連載6)

dav.jpg 曜日は医学講座の日。
 なぜなら人間のからだを示す漢字には
 (肉づき)のつくものが多いから。

 脳・肺・肝・腎・腕・脚・腰・腹・骨・・・・・。
 あなたはいくつ書けますか?


《お詫び》
集中連載4をアップし忘れたことに今日気がつきました。
予定されていた4月7日の日付でアップしました。
その日付に戻ってご覧ください。
お詫びいたします。申し訳ありませんでした。




 スギ花粉症が抗原抗体反応の一種であるアレルギー反応によって起こるという、どなたもご存じの基本から「なぜ近年花粉症、そしてこどもの花粉症(そっくりの病気)が増えているのか?そしてまたそれにどのように対処すればいいのか?」を考えています。そして今回がその最終回になります。

 前回は「自然はもう人類を仲間とは思っていない。そして何でもかんでも科学を武器にして自然と闘っていては逆に人類が苦しむだけではないか」という私の考え方をお話ししました。だったらどうするのかということでしょう。そうでないと「喘息やアトピー性皮膚炎や花粉症で苦しんでいる現在のお子さん達をそのまま見捨てるのか?」とおしかりを受けてしまうでしょう。

 現在アレルギー性疾患で悩んでいるお子さんを見捨てるようなことはいたしません。私も最新のアレルギー治療に関する情報をよく勉強しているつもりです。「今は今のやり方でやりましょう。そして未来に向かってどのようにしたら自然と人類が共存できるようになるのか考えていきましょう。」ということなのです。

 ちょっと汚い話で恐縮ですが、私がこどもの頃には寄生虫なんてのはいて当たり前みたいな話で、私自身便の中に蟯虫がウジャウジャいるのを見た記憶がありますし、弟のおしりから回虫が出てきたのを目撃した記憶もあります(キタナクテスミマセン)。

 寄生虫のいる人の血液検査をすると、好酸球という種類の白血球が増えていて、IgEというアレルギーに関係するグロブリン(抗体)も高値を示すことが知られています。アレルギー疾患の方の血液検査でも同じこと(好酸球が多くてIgEが高い)が言えます。そして寄生虫が多かった時代にはアレルギー疾患は少なく、寄生虫が少なくなった(ほとんどいなくなった)現代ではアレルギー疾患が増えているという事実があります。

 ここで注意が必要なのは、寄生虫が少なくなったからアレルギー疾患が増えたのかどうかはわからないということです。もしかしたら因果関係があるかもしれないし、もしかしたら偶然そうなっているだけかもしれないのです。このことはまだ解明されていません。

 もう一つ面白いことがあります。アレルギー対策を訊かれた専門家の多くが「適当に不潔であること」が必要だと答えます。さすがに寄生虫が増えたほうがいいと言う専門家はいませんが、あまりにも潔癖すぎる環境(今の日本ではそれが求められすぎていると私は思っています)では、ちょっとでも不潔なものはとても目立って、すぐに「ヨソモノ」のレッテルを貼られてしまいます。ヨソモノに対してはアレルギー反応を起こしやすいというのが現代人の置かれた立場であることは今までにお話ししてきました。

 適当に不潔な環境では清潔なものから不潔なものまで雑多なものが入り交じっていますから、どこまでが身内でどこからがヨソモノなのかの判別は簡単ではありません。したがってアレルギー反応も起きにくいということは推測できます。

sea.jpg

 この「雑多なものが入り交じっている」ということが私たちの目指すべき未来であり、本来地球上がすべてそのようになっていた自然の姿なのだと思います。これを生物学的多様性といいますが、近年誰にでもわかりやすいように生態系という言葉のほうが多く使われるようになっています。そしてこの生態系をまもる学問が生態学=エコロジーです。今はやりの「エコ」とは似た点もありますがちょっと違います。

 ところで「エコ」といえば「地球にやさしい」が合い言葉のようになっています。そして地球温暖化への危機感の高まりから「人類の棲めない地球になる前に」という言葉も「エコ」の宣伝文句のように使われています。「エコ」という言葉自体ががそういう意味(人類を中心に置いて地球を守ろうという意味)なのだというならそれは許せます。しかしこれは本当の意味でのエコロジーでも生態学でもない言葉だとしかいいようがありません。

 雑多なものが入り交じって生息し、生物学的多様性がまもられている自然な姿の中で、そこに存在するすべてのもの一つ一つに、今あるままのそのままの姿で価値を認めて大切にする。

earth.jpg

 これがエコロジー=生態学の出発点なんです。そしてすべてのものが対等の価値を持つ中であるものは生き残り、あるものは死滅していく、それを人類の意志ではなく、生命の意志として見守っていく、それこそがエコロジー=生態学なんです。

 地球上の生物学的多様性をその知恵によって破壊してきた人類、多様な生物の価値というものをその知恵によって勝手に順位付けしてきた人類、そしてその価値の順位の頂点に人類を置いた人類、そして今その頂点に立つ人類が棲める状態で地球をまもろうという「エコ」のどこに地球に対するやさしさがあるというのでしょうか?人類のためのエコロジー(=「エコ」)なんて存在しないのです。

 な〜んて、話が大きくなりすぎましたが、+(プラス)の価値観だけを重視して発展してきた20世紀的な発想をやめて、今まで無視してきたー(マイナス)と思われる事物にもそれなりの価値があることを認め、雑多な価値を持つものが混沌と入り交じって存在するような、つまりどこまでが身内で、どこからがヨソモノかよくわからないような世の中が実現すればアレルギー疾患も減るのではないでしょうか?

horizon.jpg

 なぜならそのような世界は人類も含めてすべての生き物にとって生きやすい(価値を認められる)、まさにエコロジカルな地球だと思うからです。「地球にやさしい」なんていう思い上がりはやめて、「地球がやさしい」を実現するにはどうしたらいいのか、一人一人が真剣に考える必要があると思います。

 いつやるか?
 今でしょう!(ちと古かったですかね)

集中連載は今回で終了です。ご愛読ありがとうございました。


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週間診療日情報(4月11日から4月17日まで)

kanban600.jpgこども診療所の来週の診療日で特にお知らせしたい情報です


個々にお知らせした日以外は
いつもどおりの診療です


診療時間の変更や臨時休診などは毎週掲載しています
受診前に確認なさることをお勧めします
(1か月の予定は月初めにホームページに掲載しています)



4月12日(火)   午後の診療開始が遅れます
           保健所の健診業務のため
           午後3時30分からの診療となります

4月14日(木)   診療受付時間変更
           12時で受け付けを終了します
            (木曜日は通常12時30分まで)
           木曜日の午後は毎週休診です

4月16日(土)   午後の予防接種
           毎月原則として第3土曜日の午後
           予防接種だけを行っています
           一般診療は行いません
           時間は
           午後1時30分から午後3時までです
           前日までにご予約下さい



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2016年04月08日

こどもの花粉症(集中連載5)

dav.jpg 曜日は医学講座の日。
 なぜなら人間のからだを示す漢字には
 (肉づき)のつくものが多いから。

 脳・肺・肝・腎・腕・脚・腰・腹・骨・・・・・。
 あなたはいくつ書けますか?


 スギ花粉症が抗原抗体反応の一種であるアレルギー反応によって起こるという、どなたもご存じの基本から「なぜ近年花粉症、そしてこどもの花粉症(そっくりの病気)が増えているのか?」を考えています。

 前回は抗原抗体反応の抗原側、つまりアレルゲンとなるスギ花粉について私の考えをお話しさせていただきました。今回は抗原抗体反応の抗体を作る側、つまり最近のこどものからだに何が起こっているのかについて、これまた私の考えをお話しさせていただきます。

img02.jpg 近年、といってももう20年以上も前からですが、虫に刺されたときの反応がとても強く出てしまう子が増えています。私がこどもだった頃はもちろんですが、現在お子さんを連れてこども診療所にいらっしゃる世代の方々のこどもの頃も、虫刺されで病院に行くなんてことは考えもしなかったでしょう。「虫刺されなんかなめときゃいいよ」程度ですまされて、それでも翌日にはチョット赤味が残るぐらいでした。
(画像はすべてクリックで拡大されます)

img04.jpg ところが最近のこども達の虫刺されは、水ぶくれになってしまったり、真っ赤に腫れあがってしまったり、象の手足みたいにむくんで太くなってしまったり。親御さんがこどもの頃には経験したことがないような強い反応を起こしてしまいます。それでビックリして病院に連れてきてしまうのではないでしょうか?

img10.jpg 虫刺されというのは言ってみれば「よそ者が侵入しようとした」ということです。そのよそ者が一応身内に近いと判断すれば反応は弱くなります。そのよそ者が不倶戴天の敵だと認識したならその反応は強くなってしまいます。どうも最近のこども達は、虫刺されをとうてい許し難い敵の侵入と捉えているような気がしてなりません。だからこそあんなに強い反応を起こしてしまうのです。

 虫も花粉も自然の一部です。その自然の一部がからだに入ろうとするときに、「あ、身内の方ね、どうぞどうぞ」と受け入れていたのが昔のこども、「あ、敵が攻めてきた、やっつけなきゃ」と反応してしまうのが現代のこども。それだけ人間が自然から離れてしまったと言えるのではないでしょうか?

 虫刺されのあとの反応が強いのも、こどもの花粉症が増えているのも、ごく当たり前にある自然を素直に受け入れることができなくなってしまった人類に起こる当然の状況といえるかもしれません。

 それは自然を克服して服従させ、自分達に都合のよいように利用し続けてきた人類に対する、自然からのある種の警告ではないでしょうか?「自然はもう人類を仲間とは思っていない」。私にはそう思えるのです。

 こども診療所ではアレルギー性疾患の治療をそれほど積極的にはしていません。それはこれ以上自然に敵対すればますますアレルギー性疾患が増えてしまうのではないかという危機感があるからです。何でもかんでも科学を武器にして自然と闘っていては逆に人類が苦しむだけではないかと考えるからです。

 ではどうすればいいのか?それを次回お話ししてこの集中連載を終わりにしたいと思います。では次回をお楽しみに。


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2016年04月07日

こどもの花粉症(集中連載4)

dav.jpg 曜日は医学講座の日。
 なぜなら人間のからだを示す漢字には
 (肉づき)のつくものが多いから。

 脳・肺・肝・腎・腕・脚・腰・腹・骨・・・・・。
 あなたはいくつ書けますか?


 スギ花粉症が抗原抗体反応の一種であるアレルギー反応によって起こるという、どなたもご存じの基本から「なぜ近年花粉症、そしてこどもの花粉症(そっくりの病気)が増えているのか?」を考えてみましょう。

 今回は抗原抗体反応の抗原側、つまりアレルゲンとなるスギ花粉について私の考えをお話しさせていただきます。

 「お山の杉の子」という歌をご存じでしょうか?第二次世界大戦中に作られた歌なのでご存じの方は少ないと思いますが、その一番の歌詞は次のようになっています。実際は六番まである長い歌です。もともとは傷痍軍人や戦死者の遺族を慰め励ますという戦意高揚の歌でしたが、戦後GHQによって放送禁止となり、その後国土(自然)の回復(緑化)を目指すように二番以下の歌詞を変えて歌い継がれたものです。

一、
昔々の その昔 椎の木林の すぐそばに
小さなお山が あったとさ あったとさ
丸々坊主の 禿山は いつでもみんなの 笑いもの
これこれ杉の子 起きなさい
お日さま にこにこ 声かけた 声かけた

sugi2.jpg 戦争による国土の荒廃で禿山がいっぱいできてしまいました。戦後政府は国策として杉の植林を奨励して国土の緑化を推進しました。その杉の木は30年、40年、50年とたつうちにどんどん大木となって多くの花を咲かせたくさんの花粉をまき散らすようになりました。(写真はクリックで拡大されます)

 それだけではありません。戦後日本の林業は安い外国産の木材に押されて衰退の一途をたどっています。本来林業というのは、植林した木々が成長するのに合わせて木と木の間隔を適度に保つため間伐という作業を必要とします。読んで字のごとく「間の木を伐採する」という意味です。林業従事者の少なくなった日本の山々では植えられた杉の木が間伐されずに密集して立っています。これも花粉の量を増やす一因になっていると考えられます。

sugi1.jpg さらに私は自然環境の悪化も花粉量増加の原因になっていると考えています。(写真はクリックで拡大されます)

 すべての植物は生存の危機に瀕するとたくさんの花を咲かせて子孫をたくさん残そうとします。間伐が行われずにギュウギュウ詰めの杉の木にとって生存すること自体が困難になってきているのかもしれません。さらに自然環境の悪化が生存の危機に拍車をかけていることは十分に考えられることです。生存の危機にさらされた杉の木はたくさんの花を咲かせ、たくさんの花粉を飛散させることになります。

 では、花粉の量が増えるとどうなるでしょうか?

 本来花粉症というのは少量のスギ花粉に10年、20年と長期間さらされ、感作されることによって発症する病気であるということはすでに申し上げました。もし花粉の量が大量だったら、感作のための期間が5年、あるいはもっと短く3年ぐらいに短縮されてしまう可能性はあると思うのです。そうすれば小学校低学年あるいは幼稚園児でさえも花粉症を発症するようになってしまうでしょう。

 この考えが正しければ、「こどもの花粉症(そっくりの病気)は感作期間が短くなった大人の花粉症そのものである」という結論も導き出せるのですが、この辺は理論的裏付けがあるわけではありませんので、私の個人的な意見として受け止めてください。

 今日はこどもの花粉症(そっくりの病気)が増えている原因をアレルゲン(抗原)であるスギ花粉の側から、スギ花粉の量の増加という観点で考えてみました。次回は抗体を作る側であるこども達を中心に考えてみたいと思います。

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2016年04月06日

こどもの花粉症(集中連載3)

dav.jpg 曜日は医学講座の日。
 なぜなら人間のからだを示す漢字には
 (肉づき)のつくものが多いから。

 脳・肺・肝・腎・腕・脚・腰・腹・骨・・・・・。
 あなたはいくつ書けますか?


 前回は、アレルギー反応も生態防御機能の一つなのだけれど、通常とは異なった、奇妙な反応を起こしているのだということをお話しました。今回はこのアレルギー反応について少しだけ詳しいお話をいたします。

 抗原が体内に入ると抗体ができるという基本は同じでも、アレルギー反応の場合は、ある種の抗原がすべての人にとって抗原になるとは限らないという特徴があります。たとえば、はしかのウイルスまたはワクチンが体内に入るとすべての人にはしかに対する抗体ができます。ところが、スギ花粉が体内に入っても抗原(外敵)として認識して抗体を作る人と、抗原とは認識せず(味方として認識)抗体を作らない人がいるということです。この違いがどうやって起こるのかはまだ完全には解明されていません。

 抗原と認識して抗体を作る人にとって抗原のことをアレルゲンといいます。アレルゲンに対して抗体を作ることを感作といいます。同じアレルギー性疾患の人でも、その人によってアレルゲンが異なることがあります。Aさんは卵を食べるとアレルギー反応を起こすけれど牛乳なら起こさない、Bさんは卵は平気だけれど牛乳は反応を起こすというようにです。スギ花粉症ではすべての人がスギ花粉をアレルゲンとして感作されているわけです。

 また、すでに感作されているアレルゲンに出会えば、アレルギー反応は必ず起こります。「昨日は反応しちゃったけど今日は平気」ということはありません。よく、「離乳食で卵を食べたら発疹が出てしまった」と来院なさる方がいらっしゃいますが、「今回初めて食べたんですか?」と伺うと「今まで何回か食べてます」、「じゃ今回は調理法を変えたんですか?」「いいえ、いつもと一緒です」。これは卵アレルギーではないんですね。

 では、アレルゲンの量とアレルギー反応の強さは関係があるのでしょうか?私が医学部の学生で、アレルギー反応にかかわる色々な因子が発見され始めた頃には、「アレルギー反応はアレルゲンの量の多少には関係なく起こる」、つまりどんなに少ないアレルゲンでも出会えば必ず反応する、と教わりました。もう40年以上も前の話です。

 しかし、その一方で反応を起こさないぐらいにアレルゲンを薄めて(場合によっては1億倍にも薄めて)何回か注射をし、アレルゲンに慣らしていって次第に濃度を高め、だんだん高濃度のアレルゲンに対しても反応を起こさなくする治療(減感作療法といいます)も盛んに行われていましたから、アレルゲンの量とアレルギー反応の強さの関係はどうもよく理解できませんでした。

 今でもよくわからないのですが、花粉情報などでは「明日は花粉の飛ぶ量が多くなりますから十分ご注意ください」なんて言ってますから、最近では「アレルゲンの量が多ければアレルギー反応は強くなる」と考えられているのかもしれません。あるいは「アレルギー反応はアレルゲンの量に関係なく起こるが、反応の強さはアレルゲンの量によって変わる」ということなのかもしれません。

 アレルギー反応の基本を理解していただいて、いよいよ次回から「なぜこどもの花粉症(そっくりの病気)がふえているのか」という本題に入ります。


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2016年04月05日

こどもの花粉症(集中連載2)

dav.jpg 曜日は医学講座の日。
 なぜなら人間のからだを示す漢字には
 (肉づき)のつくものが多いから。

 脳・肺・肝・腎・腕・脚・腰・腹・骨・・・・・。
 あなたはいくつ書けますか?


 30億年前の地球の話です。その当時私は・・・、そんなわけありませんね。その当時地球上に「細菌」という生物(生命体)が発生(誕生)しました。これは生命体の歴史の中で画期的な出来事でした。どこが画期的かというと、細菌は生命の源であるDNAを包む殻(細胞膜)を持っていたからなんです。それまではDNAむき出しのままの生命体でしたから、物理的にも化学的にも生物的にも外敵に襲われて滅びてしまう危険がとても高かったのです。細胞膜を持つことによって外敵の侵入を一時的であるにせよ食い止めて生存の危機を乗り越えることができるようになりました。生命体が自分を守る(生体防御)機能を持ったという意味で細菌の出現は画期的な出来事だったのです。

 なんかすっご〜い難しそうな話でスタートしましたが、ただカッコつけてるだけです。ここから先はそんな難しい話ではありません。とにかく、生命体が自分を守ろうとする機能を持ったのが30億年前で、その後生物の進化にともなって様々な生体防御機能が備わっていった、発達していったということと、今私たちを苦しめているアレルギー性疾患も、この生体防御反応の進化の流れの中から出来てきたということを申し上げるための前置きなんです。

 30億年という歳月をかけて、生体防御反応は「殻に閉じこもってひたすら外敵が遠ざかるのを待つ」という消極的なものから、「侵入しようとする外敵を見つけて排除する・攻撃する・撃退する」という積極的あるいは攻撃的なものへと進化してきました。現在私たち人類を外敵から守っているのは、このような積極的・攻撃的な生体防御反応です。

 すべての生命体は外界にあるものを体内に採り入れて利用し生存しています。空気を吸うのも、食べ物を食べるのもそうです。ですから「侵入しようとする外敵を見つける」ためには、体内に入ろうとする様々なものが敵なのか味方なのかを区別しなければなりません。敵だったら侵入を阻止する、味方なら受け入れるということですね。

 外敵の侵入を阻止する方法もいくつかあります。まず、涙・鼻水・咳・くしゃみのように悪いことをしそうな奴を体の外に追い出してしまうというのも一つの方法です。体内に入ってきた細菌のところに白血球がワッと押し寄せてきて細菌を食べてしまうというのも一つの方法です。そしてもう一つが今日のお話の主人公である抗原抗体反応で、侵入してきた外敵(抗原)の一つ一つに対して、それぞれの必殺特殊部隊(抗体)を編成して、まずは外敵をやっつける、そしてこの抗体は体内に常駐して、その後同じ抗原が侵入しようとすると即座に攻撃を仕掛けてやっつけてしまうという仕組みです。

 はしかや水ぼうそうやおたふくかぜに一度かかると免疫ができてその後一生かからないというのは体内に抗体が常駐して見張っているからなんです。抗体は一人一殺主義ですから、はしかに対する抗体がおたふくかぜウイルスをやっつけるということはありません。一つ一つの抗原に対して一つ一つの抗体が作られるのです。

 ワクチンによる予防接種もこの抗原抗体反応を利用しています。発病しない程度に毒性を弱めたワクチンなるもの(抗原)を体内に入れて、平和のうちに(発病させずに)抗体を作り、その後の病気の予防に役立てようというものです。

 ここまでの話なら抗原抗体反応というのは生体防御反応だという説明も納得がいくと思います。ところが、まったく同じ抗原抗体反応でも、アレルギー反応と呼ばれる反応のしかたをしてしまうと天下の嫌われ者になってしまいます。「アレルギー」という言葉はもともとギリシャ語で、「異なった反応」とか「奇妙な反応」という意味です。本来自分を守るはずの抗原抗体反応が逆に自分を苦しめてしまうなんて、普通の抗原抗体反応とは異なってるな、奇妙だなという意味です。

 というところで今週も大分長くなってしまいました。花粉症の話とは関係なさそうですが、一度「アレルギー性疾患」というものについて私の考え方をまとめて書いてみたいと思っておりましたので、この機会に基本の部分からお話ししたいと思っています。


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小児インフル本格減少

mizueyubisashi.jpg 「江戸川区感染症定点観測」(区内31か所の定点指定医療機関での患者発生数報告)の3月21日から3月27日までの集計結果です。速報というわけにはいきませんが、流行の流れはお伝えできると思います。

 小児インフルエンザBは先週に引き続いて報告数が100例以上減少し本格的な減少を始めました。報告数は半減しています。A型は報告数そのものがかなり少なくなっていますから12例の減少ですが、報告数は3分の2になっています。成人インフルエンザは今週も2桁の減少を見せています。

 A型とB型の比率は、小児ではB型の報告数がA型の約5倍になっています。先週は7倍弱でした。成人ではB型がA型の7倍弱でした。先週は約4倍でした。

 小児と成人を合わせたインフルエンザの報告数は212例で、先週の報告数の3分の2にはなっていますが、まだまだ大流行の状況です。

 前週の報告数からこの週に報告数が2桁以上増加した疾患はありませんでした。2桁以上減少した疾患は小児インフルエンザB(-112例)、感染性胃腸炎(-34例)、成人インフルエンザ(-31例)、溶連菌感染症(-23例)小児インフルエンザA(-12例)の5疾患でした。

 今週報告数が2桁以上だった疾患は先週と顔ぶれも同じ5疾患でした。順位表に顔を出している5疾患のすべてが2桁以上の減少でした。

 順位は次の通りです。小児インフルエンザBが首位の座を明け渡し、感染性胃腸炎が首位に返り咲きました。

第1位《2》感染性胃腸炎 ↓↓(報告数154)
第2位《1》小児インフルエンザB ↓↓↓(報告数113)
第3位《3》成人インフルエンザ ↓↓(報告数77)
第4位《4》溶連菌感染症 ↓↓(報告数26)
第5位《5》小児インフルエンザA ↓↓(報告数22)

 《 》内の数字は先週の順位、数字0はその週の報告数が1桁だった疾患です。(矢印はその週の報告数との比較で矢印1つが1桁を表しています/報告数というのは定点指定医療機関だけの集計で江戸川区全体の医療機関からの報告数ではありません)

 定期予防接種の対象となっている疾患としては、先週小岩地区で1例報告された風疹の報告がゼロになり、麻疹風疹百日咳のすべてが再び報告数ゼロになりました。

 定期予防接種の対象になった水痘は、本来こちらに移動するべきですが、まだまだ発生数が多いので、当分は順位をお知らせする疾患として扱います。ちなみに今週の報告数は先週よりも減って2例(-6例)となりました。


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2016年04月04日

こどもの花粉症(集中連載1)

dav.jpg 曜日は医学講座の日。
 なぜなら人間のからだを示す漢字には
 (肉づき)のつくものが多いから。

 脳・肺・肝・腎・腕・脚・腰・腹・骨・・・・・。
 あなたはいくつ書けますか?


 先週の医学講座でこどもの花粉症についてちょっとだけお話しました。もともとが「花粉症にワセリン?」というのが本題でしたから、こどもの花粉症についてはあっさりと流したのですが、実は私、こどもの花粉症についてはものすごい独断と偏見を持っていまして、なかなかそれを話す機会がないのをとても残念に思っていたのです。先週の話は私の思いの導火線に火をつけてしまいました。

 そしてとうとう爆発してしまいました。「毎週月曜日は・・・」ではなく、これから毎日集中連載で話をさせていただきます。

 今まさにスギ花粉症のシーズン真っ只中。街の中、電車の中でマスクと時にはゴーグルに身を固めた方が目につきます。ほとんどは大人の方なのですが、近年お子さんがこの季節に鼻水や鼻づまりが止まらない、くしゃみが止まらない、涙が止まらない、目がかゆいといった花粉症と全く同じ症状を訴えて受診なさるケースが増えつつあります。中にはスギ花粉に対してアレルギー反応を起こすことが検査で確認されているお子さんもいらっしゃって、「花粉症」という診断をつけてしまうことが多いのですが、厳密に言えばこどもに花粉症は起こらないのです。

 そもそも「スギ花粉症」が一個の独立した病気であると認められたときには、「スギの花粉に10年、20年という長期にわたってさらされた結果、スギ花粉に対してアレルギー反応を起こすようになった(感作された)のが花粉症である」ということが定義として受け入れられたのです。患者さんは有名な日光杉並木の近くに住む女性の方でした。

 当時はこのように長期間かけて感作されるアレルギーというのが医学的にはあり得ないとされていましたので、「スギ花粉症」はしばらくの間学会には認められなかったのです。

 逆に言えば、この定義に従う病気が小学校低学年のこどもに出ることはあり得ないということになります。「こどもに花粉症はあり得ない」のです。ですから、今花粉症そっくりの症状で悩んでいるお子さんに診断名をつけるとしたら、「季節性アレルギー性鼻炎と季節性アレルギー性結膜炎の合併」というのが正しいということになります。

 しかし、「スギ花粉症」を引き起こすアレルギーのメカニズムが存在するということが永年かけて認められたように、こどもに「スギ花粉症」を引き起こす新たなアレルギーのメカニズムが発見されないとも限りません。その時には「小児花粉症」とか何か別の病名が命名されるでしょう。少なくとも大人に起こる「スギ花粉症」とは別物だと私は考えています。

 一方で、スギ花粉によって喘息発作を起こしてしまう子というのは以前から存在していましたから、アレルギーマーチという言葉があるように、お子さんの年齢や体質、あるいは生活環境などによって、今までに知られているアレルギーのメカニズムの中で、喘息ではない別の症状を呈するアレルギー反応が引き起こされて「季節性アレルギー性鼻炎と季節性アレルギー性結膜炎の合併」=「スギ花粉症(そっくりの病気)」になるという可能性はあると思います。

 ちなみに、アレルギーマーチというのは、アトピー性皮膚炎の子が年齢によって気管支喘息になったりアレルギー性鼻炎になったりと別の病気を連鎖的(次から次へと)に起こしてくることを指しています。

 アレルギーマーチの一環として「スギ花粉症(そっくりの病気)」が起こっているとすればお子さんが一生この症状に悩まされるかどうかは何とも言えません。いずれ年齢とともに消えてしまうか、別のアレルギー性疾患に移行するという可能性も考えられるということです。

 いずれにしても治療は大人の「スギ花粉症」と全く同じです。抗アレルギー薬と点眼薬と点鼻薬を症状によって組み合わせて使うということです。使うクスリはこどもであるという点を考慮して大人とは多少違う種類のものを使うこともありますが、基本的な治療方針は同じです。このような治療を続けながら、こどもの「スギ花粉症(そっくりの病気)」の本質の解明を待つということだと思います。

 次回は「なぜこどもの花粉症(そっくりの病気)が増えているのか」ということをお話したいと思います。


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2016年04月02日

週間診療情報(4月4日から4月10日まで)

kanban600.jpgこども診療所の来週の診療日で
特にお知らせしたい情報です


来週は月曜日から土曜日まで
いつもどおりの診療です
変更はありません


日曜祝日は定期休診日です


診療時間の変更や臨時休診などは毎週掲載しています
受診前に確認なさることをお勧めします
(1か月の予定は月初めにホームページに掲載しています)



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