2017年04月10日

こどもの発熱 −熱の高さと緊急度−

clinic.jpg月曜日は医学講座の日。なぜなら人間のからだを表す言葉には「月」(ニクヅキ)のつく漢字が多いから。

 こどもの病気と発熱について4回続けてお話ししました。記事のタイトルの代わりに番号しか表示しませんでしたら、「記事の内容がわからない。つまらない記事だったら読みたくない。」というリクエスト(?)をいただきました。それで今回からは記事の内容がわかるようなタイトルにいたしました。でも、なるべく全部読んでくださいね。

 午前中診察したお子さんが、午後の外来に再び連れてこられることがあります。「午前中診てもらったときは37.8℃だったんですけど、お昼寝から起きたら39.2℃になっちゃって・・・。」だいたいがこんなパターンです。私は冷たいもので、「ま、もともと熱があったんですからね。39℃を超えることもあるでしょうね。で、午前中と今で変わった様子は?」な〜んて素っ気なく対応します。

 37.8℃と39.2℃を比べたら、39.2℃のほうが病気が重そうだと感じるのは当然だと思います。熱の上がり下がりが病気の流れを判断する上で役に立つことは多々あります。でも37.8℃で顔色も悪く食欲もないという子と、39.2℃で顔色もよく食欲もあるという子がいたら、医者は躊躇なく37.8℃の子を先に診察するでしょう。

 熱は「病気がありますよ」というサインではありますが、必ずしも病気の重さを表すわけではないのです。この辺が数字というものが持つちょっと困った一面ですね。数値が上がるとそれにともなって病気そのものも<悪い方へ>変化していくと感じてしまうのです。問題は数字の変化にともなってその子の暮らしっぷり(食欲・睡眠・元気さ加減・顔色・表情・本人からの訴えなど)がどう変わっていくかなんですけどね。熱はドンドン上がっていくけど暮らしっぷりはあまり変わらないというのであればまず心配な病気ではありません。逆に熱と一緒に暮らしっぷりが悪くなっていくようであればそれなりの対応が必要になるでしょうし、熱は変わらないのに暮らしっぷりはドンドン悪くなるというのであれば、それこそ急いでダッシュ(走り出すさま)次項有病院病院を受診したほうがよいでしょう。

 ただ、暮らしっぷりと一言で言っても、上に書いたように食欲・睡眠・元気さ加減・顔色・表情・本人からの訴えなどと色々ありすぎてどれを目安に緊急度を判断したらよいのか困ってしまいますね。私はこれらの中で、熱をともなう病気の場合の緊急度の判断の目安としては「顔色」が一番わかりやすいと考えています。緊急度というのはもちろん病気が重いからということも含めてのことですが、必ずしも病気の重症度と同じではありません。急いで病院に行った方がいいけれど病院で手当をすればわりとスッキリしてしまうような病気が含まれることもあります。ですからここでいう病気の緊急度というのは病気そのものの緊急性ではなく、受診の緊急性のことだとお考えください。

 熱が上がるに連れて顔色が赤くなるちっ(怒った顔)ようならそれほど心配はありません。お風呂いい気分(温泉)に入ったあとを思い起こしてください。お湯で温まった体は紅潮して赤くなっているでしょう。「温度が上がってからだ(顔)が赤くなる」というのはごく自然な現象なのです。だから病気だとしてもそれほど緊急を要することはないのです。逆に、熱が上がっていくのに顔色は青白くなっていく、あるいは土気色になっていく、唇の色が暗い青紫色になっていくというのは自然ではありません。こんな時は急いで病院(夜間夜であれば夜間診療所や救急病院)に連れて行ってください。お子さんがこのような状態のときには「家にある解熱剤を使ってしばらく様子を見よう」などとは絶対に考えないでくださいexclamation×2
 


posted by YABOO!JAPAN at 01:00| Comment(2) | TrackBack(0) | こども診療所医学講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする