
三大夏風邪ともいわれるプール熱・ヘルパンギーナ・手足口病がじわじわと増加しています。プール熱は何週間か前から2桁の報告数が続いていますが、今週は手足口病の報告数が一気に13例も増えて、プール熱の報告数を上回ってしまいました。もう一つのヘルパンギーナの報告数は9例で2桁に迫っています。今後感染症はこの3つの疾患を中心に動いていくものと思われます。
インフルエンザは今週も成人に1例の報告(B型)が出ています。小児では葛西地区に3例と小松川地区に1例の計4例(すべてA型)が報告されています。流行とは言えませんが、ポツリポツリという発生が今後も続くものと思われます。かねてから申しておりますようにインフルエンザは決して冬だけの病気ではないのです。
感染性胃腸炎(-8例)と溶連菌感染症(-14例)は今週どちらも小幅の減少となりました。感染性胃腸炎は区内全域に報告が見られ、溶連菌感染症はやはり葛西地区での報告が特に目立っています。この2疾患はこのところ同じように増減を繰り返していますが、特に医学的な理由があるわけではありません。
水痘は2例減少しましたがまだ2桁の報告数を維持しています。区内全域から少数ずつの報告が見られます。
今週報告数が2桁増加した疾患は手足口病でした。2桁の減少を見せたのは溶連菌感染症ですが、先週までと比べれば小幅な動きとなっています。
この週2桁以上の報告数があったのは先週と同じ5疾患でした。顔ぶれは同じですが、順位には変動がありました。
第1位《1》感染性胃腸炎 ↓(報告数153)
第2位《2》溶連菌感染症 ↓↓(報告数56)
第3位《5》手足口病 ↑↑(報告数23)
第4位《3》プール熱 ↑(報告数19)
第5位《4》水痘 ↓(報告数10)
《 》内の数字は先週の順位、数字0はその週の報告数が1桁だった疾患です。(矢印は先週の報告数との比較で矢印1つが1桁を表しています/報告数というのは定点指定医療機関だけの集計で江戸川区全体の医療機関からの報告数ではありません)
定期予防接種の対象となっている疾患としては、麻疹、風疹、百日咳の3疾患とも報告数は今週もゼロでした。このブログの更新を再開してからですと18週連続となります。
水痘は、先にお伝えした通りで、報告数は2例減少しましたがまだ2桁の報告数です。予防接種の努力を続けて少しでも早く水痘を撲滅しましょう!