
23日の日曜日に通算第3回目のこども将棋教室を開催いたしました。第1回から連続で参加してくれたお子さんもいらっしゃいますが、残念なことにお世辞にも進歩しているとは思えません。やはりたまに将棋を指す程度では上達しないのでしょうね。
将棋の上達にはご家庭での復習が大切だと思います。そのためにはお父さんかおじいちゃんが将棋をご存知だといいのですが、なかなかお忙しくてお子さんのお相手をしている時間がないのではないでしょうか?
それともう一つ、平手で初心者のお子さんと対局すると絶対に勝ってしまう、そうするとお子さんは面白くない、かといってわざと負けてやるのもなんだか悔しいし面白くない。そんなわけでご家庭で将棋を指す機会というのが少なくなるんじゃないでしょうか。
そこで駒落ち将棋の登場です。駒落ち将棋というのは、強いほうが相手との実力差に応じて戦力(駒)を落として戦う将棋です。ゴルフのハンディキャップみたいなもので、強い人も弱い人も対等に戦えるようにしてゲームを楽しくする方法です。
私は将棋教室の講師である天野貴元三段に十枚落ち(天野三段は歩と玉だけで戦う)からスタートしましたが、一発で勝ってしまってたった1局で八枚落ち(天野三段に金が加わる)に昇格してしまいました。その後六枚落ち、四枚落ちと昇格して現在二枚落ち(天野三段に飛車と角がない)です。二枚落ちでは勝てませんが、六枚落ちなら天野三段に絶対勝てる自信があります。
逆に言えば、ハンディキャップさえあっていれば、上手(うわてと読みます。強いほうの人です。)は必死で戦っても勝つか負けるかのスリルを味わうことができるというわけです。
前置きが長くなりましたが、ぜひご家族の方(大人の方)に駒落ち将棋を覚えていただき、お子さんと必死で戦っていただきたいのです。ただ残念なことに駒落ち将棋の本というのはそう多くはありません。そこで僭越ながらこのブログを使って駒落ち将棋を覚えていただこうと思い立ったわけです。

そんな中で、1998年に成美堂出版という会社から出版された「つよくなる将棋 - これ一冊で驚くほど実力アップ -」(武市三郎著)というこども向けの入門書には駒落ち将棋について書かれたページがあります。アマゾンで入手可能です。(画像クリックで拡大されます)
では来週から駒落ち将棋の実際についてお話を進めて参ります。お楽しみに。