2009年09月03日

YABOO!JAPANの将棋入門(2)

komao.jpg 木曜日は将棋の日。なぜなら将棋の駒も将棋盤も「木」でできているから。

 早速駒落ち将棋の説明に入ります。

s00.jpg 平手将棋(右の写真)では先手と後手といいますが、駒落ち将棋では強い方の人を上手(うわて)、弱い方の人を下手(したて)といいます。そして対局は上手から指し始めるルールになっています。それ以外は平手将棋のルールと全く同じです。

s19.jpg 駒の数ですが、下手はいつでも20枚全部揃っています。その下手との実力差によって上手の駒数が変わります。極端なのは上手が玉だけで戦う19枚落ちですが、これは下手が将棋の一応の基本を知っていたらとても勝負になりません。非現実的です。実際19枚落ちという言葉はありません。でもホントに初めて将棋を指す人に大駒(飛車と角のことです)を成らせることの重要さを教える点では意味があると思います。

s10.jpg 次が上手が玉と歩だけで戦う10枚落ちですが、これも上手にとっては苦痛の対局となるでしょう。私が使っているパソコン用将棋ソフトには最強アマ六段から最弱(?)10級までレベルがあります。この両者で対局をさせてみると、何回やっても10級のほうが勝ってしまいます。もっとも六段のほうは先が読めてしまって途中で投了してしまうので、難しい終盤の詰めを戦わせたら逆転勝利は十分にあると思いますが、とにかくパソコン上は10級の勝ちになります。

s08.jpg その次は上手に左右の金が加わる8枚落ちです。金が2枚加わっただけで上手の守りはずっと強固になります。下手も勝手気ままに駒を進めるだけでは勝てません。作戦(戦法)が必要になってきます。数少ない駒落ち将棋の本ですが、それらはたいていこの8枚落ちから解説が始まっています。

s06.jpg その次が6枚落ちで、上手にさらに左右の銀が加わります。公式にはこの6枚落ち以上が駒落ち落ち将棋となっていて、どの程度の実力差(段級差といいます)で何枚落ちというのが決められています(手合いといいます)。ちなみに6枚落ちというのは段級差10以上の手合いとされています。つまり10級の人が初段以上の人と対局するときのハンディキャップということです。6枚落ちではさらに高度な戦法や手筋が必要ですから、将棋を始めたばかりの人が最初から6枚落ちで指すなんてことはとても無理です。それで非公式ながら8枚落ち・10枚落ちなどがあるわけですね。

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 さらに、4枚落ち(段級差8〜9)、2枚落ち(段級差6〜7)、飛香落ち(段級差5)、飛車落ち(段級差4)、角落ち(段級差3)、香落ち(段級差2)と続きますが、段級差1の場合には平手戦で下位の者が先手ということになっています。正式な平手戦というのは振り駒をして先手後手を決めます。写真は上段左から右へ、4枚落ち、2枚落ち、飛香落ち、下段左から右へ、飛車落ち、角落ち、香落ちの初期局面です。

 では、来週から滅多に解説されることのない10枚落ちの戦い方についての説明を始めたいと思います。お楽しみに。
ラベル:将棋 駒落ち将棋
posted by YABOO!JAPAN at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ヤブログ将棋教室 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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