
現在「日本の予防接種体制への提言」を連載中ですが、読者の方から「日本脳炎予防接種の記事に矛盾がある」というご指摘を受けましたので、釈明記事を掲載いたします。
まず4月14日の記事では、「日本脳炎は生後6か月から公費での接種が可能だから、受けると決めたらなるべく早く受けてください」と書いてあります。ところが、7月24日の記事では、「できるならば全員3歳になるまで待ってほしい」と書いてあります。これは矛盾じゃないかというご指摘です。
なるほどごもっともです。それで釈明をさせていただきます。
日本では「あまり小さい子に予防接種を行うと副反応が強く出やすい」と思っている人(医者も含めて)が意外とたくさんいます。そのために日本の予防接種スケジュールは"世界標準"に比べるとかなり遅れてスタートします。
でも実際には、接種年齢(月齢)と副反応の出現率や強度にははっきりした相関があるわけではありません。それで、「副反応が心配で接種を遅らせている方は、早めに接種を受けてください」というつもりで文章を書いたのですが、接種量のことをうっかり忘れていました。
接種量のことを考えれば、「必要度や緊急度の低いお子さんはできれば3歳になってから接種をしてください」というのが、私の強く言いたいことです。
不十分な説明で読者の方の混乱を招いてしまいましたことをお詫びして訂正いたします。