2010年09月13日

サイトウ・キネン・フェスティバル

skf1.jpg さていよいよ肝心の音楽の話です。

 この夜のプログラムは、小澤征爾指揮のチャイコフスキー弦楽セレナード・ハ長調第一楽章、下野竜也指揮で権代敦彦作曲「デカセクシス」の世界初演とブラームスの交響曲第一番の、豪華3本立てと言いたいところですが、チャイコフスキーは第一楽章だけなので2本立て+αというところでした。

skf3.jpg チャイコフスキーはサイトウ・キネン・オーケストラのストリングス総出演で、なんとコントラバスは8本もありました。他の弦楽器もそれ相応にたくさんいて、セレナードというにはあまりにも壮大で、宗教音楽を思わせるメロディーとあいまって「弦楽ミサ曲」とでも言いたくなるような荘厳さでした。

 そしてその大編成のストリングスからとてもとてもホントにとってもとっても美しい音を紡ぎ出し、一枚のサテンの布のようにして私を包んでしまった小澤はやっぱり素晴らしい。

 と思えるのは、実際に演奏を聴いてから4日がたち、私の心が平静さを取り戻したからで、当夜の私は今回のサイトウ・キネンのやり方に不満を抱いていましたから、小澤の音楽を素直に受けとめることができなかったんでしょうね。

 続いて下野の指揮の第一曲目は・・・。私はクラシック音楽もそうしょっちゅう聴くほうではありませんが、その中でも現代音楽は特にゴメンナサイで、演奏の間中ずっと「早く終わらないかなぁ」と考えていました。ホントにゴメンナサイ。

 演奏のあと作曲の権代さんがステージに登場しましたが、黒い細身のジーンズにエメラルドグリーンのジャケットといういでたちの若い人でした。でも、音楽は現代音楽の中ではクラシックという感じでした。

 そしていよいよお目当ての「ブラ1」です。

 この夜のために相棒はCDを2枚も買って予習してました。私もかたわらで少しは聴いていたので、大体の曲の流れは頭に入っていました。「絶望から喜びへと曲が流れていく」ということも相棒から聞かされていました。

 相棒が買ったCDの1枚は1957年録音でシャルル・ミュンシュ指揮のパリ管弦楽団、もう1枚は1990年録音でサイトウ・キネン・オーケストラがドイツに遠征したときベルリンで録音された小澤の指揮のものです。

 どちらの演奏も、それぞれの個性はありますが、「絶望から喜びへ」という流れが伝わってきます。そして下野の「ブラ1」は?

ozawa6.jpg 「希望の光がすでに見え始めている絶望から喜びのあまりドンチャン騒ぎ」という流れでした。これは決してけなして言っているのではありません。事前に聴いていたCDに比べるととても元気で明るく聞こえたのです。私がブラームスに抱いていたイメージを一掃するほどの明るさでした。素晴らしい演奏、素晴らしい指揮だったと思います。

 下野竜也は読響の正指揮者だそうですが、「音楽会のタッチ」というニックネームもあるそうです。タッチというのは「幽体離脱」で有名な(?)あの双子のお笑いのタッチです。その太い胴体と短い手足をフルに動かしての指揮は、思わず「のだめカンタービレ」の「ジャンプする指揮者」を思い出してしまいました。でも、下野はジャンプしませんでした。

skf5.jpg この夜は、今年のサイトウ・キネン・フェスティバルの最終日でもあり、「ブラ1」が終わると、関係者一同全員がステージに並び、カーテンコールならぬステージコールを繰り広げました。場内は撮影禁止のはずなのに、みんながカメラのフラッシュをたき始め、誰ももそれを止めようとはしませんでした。で、私も携帯ながらステージの様子を撮影して参りました。客席の所々でペンライトのように光っているのはデジカメのモニターです。

 一泊二日、松本滞在時間14時間という旅でしたが、やっぱり行ってよかった!!願わくば来年こそ小澤が完全復帰してくれんことを!そして来年もチケットが手に入りますように!




posted by YABOO!JAPAN at 22:23| Comment(0) | TrackBack(0) | こども診療所日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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