2012年04月25日

ポリオワクチンの安全性(5)

曜日は「予防接種講座の日」。なぜなら予防接種に使うワクチンは液体()だから・・・。


《輸入単独不活化ポリオワクチン》

先週は日本脳炎の予防接種の話で、ポリオワクチンのシリーズを1週間お休みしてしまいましたが、その間に不活化ポリオワクチンについて国内で大きな動きがありました。

先々週のポリオワクチンの安全性(4)は次のような文章で終わっていました。

現時点では国家検定を受けた輸入不活化ポリオワクチンを日本国内で接種することはできません。しかし、最近フランスのワクチンメーカーが自社の不活化ポリオワクチンの承認申請を厚生労働省に提出しました。承認されるのか否か、また承認されるとしたらいつ頃になるのか、今のところ予断は許しませんが、承認される日が一日も早く訪れることを、そして国内で最終チェックを受けた安全なワクチンを安心して接種できる日が一日も早く訪れることを祈りつつ今回はこれでおしまいです。次回をお楽しみに・・・。

ところがこのワクチンが先週の木曜日、4月19日に承認されたのです。申請から承認までわずか2か月というスピード承認です。そのニュースはこちらからご覧になれます。そしてその時点では「秋の導入を目指して努力したい」という厚労省担当者の役人らしいコメントが掲載されているだけですが、その翌日4月20日に小宮山厚労相が「9月には接種開始できるよう準備を進めていきたい」と、時期についてかなり正確に明言したのです。これで開始時期についてはかなり期待が持てるようになりました。

国産の不活化ポリオワクチンも申請が出されていますが今回は承認されませんでした。ただ、国産の不活化ポリオワクチンはDPT三種混合ワクチンにさらに混合された4価のワクチンです。DPT三種混合ワクチンの接種を始めてしまった、あるいは終わってしまったお子さんに対してどのように接種していくのか問題が残っています。

その点この輸入ワクチンは単独ポリオワクチンですから、DPT三種混合ワクチンの接種を始めてしまった、あるいは終わってしまったお子さんでも問題なく接種を受けることができます。

次は接種スケジュールと接種費用の問題です。接種スケジュールについては実際に使用が開始される頃に改めてこのコーナーでお知らせしようと思いますが、接種費用については厚労省のホームページを覗いてみましょう。今年の3月15日に更新されたものなので、輸入ワクチンが承認されたことには触れられていませんが、不活化ポリオワクチンを国内で導入する場合には、できるだけ速やかに、予防接種法に基づく定期接種として実施したいと考えています。と書いてあります。

予防接種法に基づく定期接種というのは、「費用は国が負担しますから国民全員が接種を受けて下さいね」という予防接種です。上の厚労省のホームページの文章は読みようによっては、今回承認された輸入ワクチンが定期接種で使用できるとも解釈できますが、もしかするとこの文章が対象としているのはまだ承認されていない国産の4価混合ワクチンのことかもしれないのです。

定期接種のワクチンとして認められなければ有料で接種することになります。現在ポリオは定期接種ですが、使用してよいワクチンは経口生ポリオワクチンと指定されています。今回承認された輸入不活化ポリオワクチンはすぐに定期接種用のワクチンとしての指定が受けられないのではないかと私は考えています。あくまでも私の勝手な感想ですが・・・。

そこでもし有料となったら、それでも単価の不活化ポリオワクチン(輸入)を受けたほうがよいのかどうかが問題になるわけですが、今までにお話ししたように承認を受けたワクチンは必ず国家検定を受けなければなりませんから国内での品質が保証されますので、私としては有料でも接種を受けたほうがよいと思います。

承認されて大量に輸入されるようになれば輸送コストも低くなるでしょうし、保管施設も既存のものを使うことによってコストダウンが見込まれますから、現在の並行輸入不活化ポリをワクチンよりは低い価格で接種可能になるのではないかと期待しているのですが、アマイカナ?

いずれにしても秋まではまだだいぶ時間がありますから、ここで決定的なことは申し上げられないのですが、それじゃあ秋までの間どうしたらいいかという話はまた来週です。次回をお楽しみに・・・。




posted by YABOO!JAPAN at 01:00| Comment(1) | TrackBack(0) | こども診療所予防接種講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
来週もとても楽しみです。我が家は現在一歳で一度経口ワクチンを飲んでいますが、春に二度目をと考えておりましたが、どうしたらよいものやら。二度目もポリオになる副反応の可能性が0ではないので、やはり不活化のほうが安心なのでしょうか。しかし不活化も国内ではまだ歴史が浅いと思うので、副反応が気になるところです!
Posted by なな at 2012年04月25日 17:29
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