演目はヨハンシュトラウス2世作の「こうもり」です。演じるのはウィーンフォルクスオーパ、オペレッタの老舗です。ウィーンフォルクスオーパのオペレッタを観るのは初めてですが、オーケストラは何年か前にサントリーホールで聴いてものすごくガッカリした、というより腹が立つほどひどかったので多少の不安はあったのですが、劇中で演奏される曲はウィーンフィルのニューイヤーコンサートで毎年必ず採り上げられる曲が多いのと、それほど有名なこのオペレッタとは一体どんなものなのかを見届けたくて上野の東京文化会館まで足を運びました。
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あらすじは・・・(字が細かくて申し訳ありません)



さて、聴き慣れたあの序曲が始まりました。数年前とは音が全然違います。演奏も上手です。「あんときゃなんだったんだ!控えの選手だけ連れてきたのか!」と言いたくなるほど上品な音です。これで安心して舞台上のドラマを観ることができます。
オペラとオペレッタはどう違うのか帰ってから調べてみました。
いろいろな説明がありましたが、能と狂言の関係だという説明がもっとも納得できました。能がオペラ、狂言がオペレッタです。
まじめな題材を重厚に演じるのがオペラ、軽妙な笑いを誘うのがオペレッタ、というのが私の解釈です。
そしてこの日の「こうもり」は・・・?
軽妙な笑いだけでなく大笑いするほど楽しい内容でした。そして感じました。オペレッタを演じるには歌唱力はもちろんだけれど高度な演技力とユーモアのセンスが必要だと・・・。
最後にもう一度オーケストラの話です。
ヨハン・シュトラウス2世の作ですから、ワルツやポルカ、チャルダーシュなどがふんだんに出てきます。中でもウインナワルツ独特のあの一呼吸置くようなリズムの取り方がとてもよかったです。聴いていてとても気持ちよかったです。ウィーンで活躍するオーケストラならではと感心しました。