行ったことはありませんが、これがメトロポリタンオペラ劇場の正面玄関。

これが劇場の内部だそうです。

私はこれまでに、「神々の黄昏」、「マノン」、「椿姫」の3作をこのMETライブビューイングで観賞しました。
作品・出演者・オーケストラなどオペラのすべてに詳しいオペラファンの方だったら、「実際のステージで本物を観なくちゃ」とおっしゃるかもしれませんが、私のようなほんの駆け出しには実際のオペラの約10分の1の値段で「ああ、このオペラはこういう作品なんだ」ということが理解できるこのプロジェクトは「よき家庭教師」みたいな存在です。家でDVDを観るのとはスケールが違います。しかもここが見せ場というシーンはアップで撮影されていますのでとてもわかりやすいです。ニューヨークでの上演の約1か月後に日本で上映されます。
おまけに特典映像みたいなのがついていて、出演者へのインタビューも見ることができますから「なんか得した気分」です。
さて、このMETライブビューイングですでに上映されたワグナーの大作オペラ「ニーベルングの指環」4部作がこの夏東銀座の東劇で一挙に上映されました。その概要はこちらをクリックしてご覧になれます。リンク先のサイトの画像はフルスクリーンにもなりますので、舞台装置の壮観も是非ご覧下さい。
一挙上映とはいっても、4作続けて上映したら、途中の休憩時間を加えて24時間にもなろうかという大作ですから、第1作の「ラインの黄金」と第2作の「ワルキューレ」を1日で、第3作の「ジークフリート」と第4作の「神々の黄昏」を1日でと、2日に分けての上映でした。
入場券は1作ずつ別々に買うことができますから、普通は劇場でのオペラ公演同様1日1作ずつ観賞するのでしょうが、あまり時間のない私は1日2作に挑戦しました。こども診療所のマスコットキャラクター「みずえちゃん」の生みの親であるイラストレーターの伊藤靖子さんは大のワグナーファンですが、私の挑戦を「無謀な挑戦!体力勝負ですね」と励まして(?)くださいました。
さて第1日目。午前11時の上映開始で、比較的短い「ラインの黄金」は午後2時頃終映。休憩時間に外へ出て昼食を摂る余裕はあったのですが、お盆休みの店が多くて結局は歌舞伎座前の弁当屋で弁当を買ってきて劇場内で昼食。午後3時からの第2作「ワルキューレ」の終映が午後7時半頃。終わってから築地でお寿司を食べてご機嫌で帰ってきました。
そして第2日目。第1日目同様午前11時上映開始。「ジークフリート」の終映が午後4時近くなるので、短い休憩時間の間に相棒が歌舞伎座前の弁当屋で買ってきた弁当を次の休憩時間に劇場内の座席で食べました。最後の「神々の黄昏」上映開始まで約1時間あるのですが、約1時間前に昼食を食べたばかりなのでとても食事という気分にはなれません。近くのコンビニでおにぎりやパンを買ってきて休憩時間に食べることにしました。
結局昼食も夕食も機内食でした。終映が午後10時半頃。ニューヨークにもヨーロッパにも行けちゃう時間劇場内にいて、座ったままですからエコノミークラス症候群にでもなりそうな気分でした。でも相棒も私も「やったね」という達成感がありました。
2012−2013シーズンのニューヨーク公演とMETライブビューイングの日本での上映もプログラムが決まっています。次の12作品です。












それぞれの画像をクリックすると拡大されますが、画像を見ただけでオペラのタイトルがわかればあなたは相当のオペラ通です。とは言っても最近のオペラは時代背景を現代に置き換えて現代風の衣装で演じられることが多いので、1枚の写真だけからタイトルを想像することは難しいですよね。でも私はこういう風潮はあまり好きではありません。オペラはその作品が作られた当時の時代背景で演じてほしいものだと思っています。
ところでプログラムの正解は?
左上から右へ順番にドニゼッティ「愛の妙薬」、ヴェルディ「オテロ」、トーマス・アデス「テンペスト」、モーツァルト「皇帝ティートの慈悲」、ヴェルディ「仮面舞踏会」、ヴェルディ「アイーダ」、ベルリオーズ「トロイアの人々」、ドニゼッティ「マリア・ストゥアルダ」、ヴェルディ「リゴレット」、ワグナー「パルシファル」、ザンドナーイ「フランチェスカ・ダ・リミニ」、ヘンデル「ジュリアス・シーザー」の12作品でした。
どの作品を観ようかと今から楽しみです。