
先週「流行期は完全に終わった」と断言してしまったインフルエンザですが、今週は小児で12例、成人で4例の報告がありました。小児も成人もすべてB型です。報告がなかったのは葛西地区だけで、区内全般にわずかずつ発生しているようです。流行が拡大する心配はあまりないだろうと予測していますが、それでも注意は必要でしょう。
その他では感染性胃腸炎と溶連菌感染症の増加が目立っています。
先週ヘルパンギーナ、プール熱、手足口病といった夏風邪グループに加えてリンゴ病やはやり目の報告も見られるようになったとお伝えしましたが、ヘルパンギーナ、プール熱、手足口病の3大夏風邪グループはじわじわと増えています。その他の夏にはやる感染症は様子見といった感じです。
この週2桁増加した疾患は感染性胃腸炎(+39例)と溶連菌感染症(+14例)と小児インフルエンザ(+11例)の3疾患でした。感染性胃腸炎と溶連菌感染症は2週連続の2桁増です。2桁減少した疾患はありませんでした。
小児インフルエンザとプール熱が2桁に復帰し、この週報告数が2桁以上だったのは2疾患増えて6疾患でした。順位のあとの《 》内の数字は前週の順位、数字0は前週の報告数が1桁だった疾患です。
第1位《1》感染性胃腸炎↑↑(報告数210)
第2位《2》溶連菌感染症↑↑(報告数54)
第3位《3》水痘↓(報告数12)
第3位《0》小児インフルエンザ↑↑(報告数12)
第5位《4》突発性発疹→(報告数11)
第5位《0》プール熱↑(報告数11)
(矢印は前の週の報告数との比較で矢印1つが1桁を表しています/報告数というのは指定医療機関だけの集計で江戸川区全体の医療機関からの報告数ではありません)
定期予防接種の対象となっている疾患としては、麻疹と百日咳の報告数は今週も引き続きゼロでした。大流行と先天性風疹症候群の発生が懸念されている風疹はこの週は1例の報告がありました。(全例報告ではありません)
《成人への風疹予防接種》:このブログの4月11日の記事をご覧ください。