2014年11月22日

医者はどうして風邪をひかないの?

hatena.jpg 子育て真っ最中の皆さん!毎日お疲れ様です。

 ちっとも言うことを聞いてくれない赤ちゃんやちびっ子に振り回される毎日だとお察し申し上げます。

 子育ての中で、「わざわざ医者に訊きに行くまでのこともないけどなんか気になる」・・・そんなことはありませんか?「世間ではこう言うけどホントかしら?」そんな疑問にお答えします。コメント欄に記入して送信してください。できればタイトルもおつけ下さい。そのタイトルでこのページにお答えを掲載いたします。

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 さて、今回のハテナ?は子育てには直接関係ありませんが、こういう疑問をお持ちの方もたくさんいらっしゃるだろうと思って採り上げました。

 医者、中でも小児科の医者は1年中こどもの感染症におつきあいしています。こどもの感染症の多くは空気感染や飛沫感染でうつる病気ですから、小児科の医者は1年中病原体(ウイルスや細菌)の攻撃にさらされていることになります。

 でも、小児科の医者が感染症で休診になったなんて聞いたことありませんよね。どぉしてでしょう?

 昔から「〇〇は風邪をひかない」という言葉があります。この〇〇の所は適当な言葉を入れてください。おわかりですよね。

 あっそうか!医者は〇〇だから風邪をひかないんだ!!!

 違いますよ!

 風邪の話が続きますが、今日は「医者はなぜ風邪をひかないか?」という疑問に詳しくお答えしようと思います。

 はしか(麻疹)や水ぼうそう(水痘)やおたふくかぜ(流行性耳下腺炎)など多くのウイルス性の感染症は一度かかると一生涯続く免疫ができて二度とかかることはありません。では、一般的に「ウイルス性の風邪だね」といわれる感染症はどうなのでしょう。

 インフルエンザウイルスのように短期間のうちに変異を起こすようなウイルスを除けば、ほとんどのウイルス性疾患は一度かかれば一生涯続く免疫ができます。

 ではなぜ、小さいお子さん、特に集団生活をしているお子さんはしょっちゅう風邪を引くのでしょう?

 それは一般的に風邪ウイルスと呼ばれるウイルスの種類が多いからです。その数は300種類にものぼるともいわれています。一つのウイルスに対してできた免疫はそのウイルスにしか免疫効果を発揮できません。風邪がいったん治ってもその次にやってきたのが別のウイルスだったらやっぱり風邪をひいてしまうのです。そうやって一つずつウイルスに対する免疫を身につけていくのです。

 でも、すべての風邪ウイルスに対して免疫を獲得するには300回も風邪をひかなくてはなりません。毎月2〜3回ずつ風邪をひいても、300回風邪をひくためには10年という年月が必要です。ちょうど小学校の高学年になる頃です。

 すでに大きくなったお子さんがいらっしゃる方はおわかりと思います。「小さいときはしょっちゅう風邪をひいていたけど、小学校高学年になってからはほとんど風邪をひかなくなった」と。

 そしてこうも感じられるはずです。「でもうちの子300回も風邪ひいてないと思うけど…」。

 いえ、ちゃんと風邪はひいていたのです。もちろん300回もひいてはいないでしょうが・・・。

 ウイルス性疾患にはウイルスに感染しても発病しない「不顕性感染」というのがあります。不顕性感染であっても感染したことによって免疫は獲得され、免疫が蓄積されていきます。そうやって小学校高学年になる頃には、そこら辺にいる風邪ウイルスのほとんどに対する免疫が出来上がっているわけです。

 免疫の出来ているウイルスに感染しても発病はしません。でも感染の刺激によって免疫はパワーアップされます。このパワーアップの繰り返しによって長期間免疫状態が持続するのです。

 一般の方に比べると医者はこのパワーアップの回数が桁外れに多くなります。もう体中『強力免疫ボディ−』です。風邪なんかひきたくてもひけないような状態です。

 でもそれは私のように長年小児科医をやっている医者の話で、私だって若い頃はお子さんからうつされたと思われる風邪をひいたことがあります。特に若いうちは何年かごとに勤務する病院が変わって、あちこちの地域に移動することがありますので、新しい地域に行くと風邪をうつされやすいのです。

 「そこら辺にいる風邪ウイルス」というのは以前勤めていた病院のある地域の「そこら辺」で、地域が変わるとまたその新しい地域に「そこら辺の風邪ウイルス」がいるのです。そのために中には今まで出会ったことのないウイルスに感染するということがあります。

 そうやって数多くのウイルスに対する免疫を貯め込んでこそ『強力免疫ボディ−』が出来上がっていくのです。

 これで医者が風邪をひかないわけ、おわかりいただけましたでしょうか。

 決して〇〇だからではないんですよ。



posted by YABOO!JAPAN at 01:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 子育てハテナ? | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「薬が必要なとき」
2人の子供の母です。秋になり幼稚園の娘は慢性のようにずっと風邪をひいています。咳や鼻水を繰り返しています。ひどい症状にならないようにしてあげたいのですが、鼻水や咳も薬なしでよくなっていくものでしょうか。薬を服用した時としない時と症状は変わっていくものでしょうか。教えていただけたらと思います。
Posted by 教えてください! at 2014年11月25日 20:54
ご質問をお寄せいただきありがとうございます。

お返事が遅れて申し訳ありません。

ご質問はお子さんの風邪症状についてですが、タイトルにあるように「薬が必要なとき」となりますと、内容はとても幅広いものになります。

なるべく早い時期に内容をコンパクトにまとめてこの欄に掲載したいと思います。

しばらくお待ち下さい。
Posted by YABOO!JAPAN at 2014年11月30日 13:50
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