2007年05月08日

はしかにご用心!

 マスコミの報道やテレビのワイドショウなどで話題になっているように大人のはしかが流行の兆しを見せています。厚生労働省からは麻疹(はしか)の流行に警戒するようお達しが出ていて、私の地元の江戸川保健所からも麻疹と診断したらすぐにファックスで知らせるようにと連絡票のひな形が送られてきました。

 江戸川区では4月中に29人がはしかと診断された(保健所からの情報)そうですが、そのうちの77%は16歳以上の大人です。また、29人中はしかの予防接種を受けていなかった人は38%、受けたかどうかわからない人が45%です。予防接種を受けたにもかかわらずはしかにかかってしまった人は14%で、さすがに数は少ないのですが、それでもはしかの予防接種で得られた免疫は一生続かないことを物語っています。

 はしかは今でも日本全国で年間数十人が死亡するという重症化しやすい感染症です。年間患者数は20万人近いそうです。診断がついてすぐに症状を和らげる目的でガンマグロブリンという免疫物質を筋肉注射することもありますが、1歳前後の子で2〜3ml、6・7歳で4〜6ml、大人ですと約10mlもの大量を注射しなければなりません。もともととても痛い上に量が多いので、2・3か所に分けて注射しますが、注射されるほうも注射するほうもとてもつらい治療法です。静脈注射用のガンマグロブリンもあり、これは針を刺すときだけの痛みですみますが、健康保険が使えないので、量にもよりますが、2万円から6万円ぐらいの負担になるでしょう。

 こども診療所では、今年はまだ一人もはしかの患者さんは出ていませんが、何年か前に小学校高学年と中学生の何人かがはしかと診断されました。はしかの予防接種は1歳過ぎに行いますので、免疫が10年ぐらいすると消えてしまうものと考えられます。

 それを受けて今年小学校に入学した新一年生からははしかの予防接種を2回受けることになりましたが、それ以上の年齢の子(特に小学校高学年以上)や大人は、自主的に予防接種を受けることを考えた方が良さそうです。

 予防接種の料金はそれぞれの医療機関が独自に決めることになっていますが、4000円から5000円ぐらいでやっているところが多いようです。こども診療所は5250円(税込)でやっています。

 ただ、ホンモノのはしかにかかってできた免疫は一生続きますので、そういう人は予防接種を受けなくていいのですが、江戸川区では29人中一人だけ以前はしかにかかったはず(確かではない)なのにまたかかってしまった人がいます。確実にかかったと言えない人は予防接種を考えるべきでしょう。一度はしかにかかった人が予防接種を受けても特別副反応が出やすいということはありません。それでも心配だという人は血液検査で免疫の有無を確かめることもできます。免疫がなければ予防接種を受けたほうがいいでしょう。


ラベル:はしか 麻疹
posted by YABOO!JAPAN at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | こども診療所医学講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。