2015年09月02日

インフルエンザワクチンが変わった !

inj.jpg 曜日は「予防接種講座の日」。なぜなら予防接種に使うワクチンは液体()だから・・・。

 今年は残暑もあまりなく、あっという間に秋になってしまいましたね。暑さのぶり返しはあるんでしょうか?

 ところで、秋になると皆さん思い出されるのがインフルエンザの予防接種ですね。

こども診療所では今年も10月からほぼ年内いっぱいの予定でインフルエンザの予防接種を行います。

そこでまず、2015-2016のインフルエンザシーズンに国内で使用されるインフルエンザワクチンの情報をお届けします。


《インフルエンザワクチンの組み合わせ》

ワクチンの組成は去年まで、Aソ連型(H1N1)とA香港型(H3N2)、それにB型を加えた3種混合ワクチンでした。ちなみに去年のワクチン製造のもととなったウイルスは次の通りです。ワクチンのもとになるので「株(かぶ)」と呼びます。

【 A型株 】  
A/カリフォルニア/7/2009(H1N1)pdm09
A/ニューヨーク/39/2012(Xー233A)(H3N2)
【 B型株 】  
B/マサチューセッツ/2/2012(BXー51B)

それでは今年のワクチン株はどうなっているでしょうか?

【 A型株 】  
A/カリフォルニア/7/2009(H1N1)pdm09
A/スイス/9715293/2013(NIBー88)(H3N2)
【 B型株 】  
B/プーケット/3073/2013(山形系統)
B/テキサス/2/2013(ビクトリア系統)

ありゃりゃ?!
B型株が2種類に増えて四種混合ワクチンになっていますね。
その理由をご説明いたします。

従来のインフルエンザワクチンはA型に対してはそこそこの効果が期待できても、B型に対する効果はあまり期待できないというのが通説でした。B型インフルエンザウイルスにはA型のようにH1N5とかH3N2といった明確な違いがないので、とにかくB型という形でワクチンが作られていてB型インフルエンザウイルスの微妙な違いに対応できていなかったためと考えられます。

ところが近年B型インフルエンザウイルスの中でも、上に示したように「山形系統」と「ビクトリア系統」という群が混合で流行していることがわかってきました。それで2つの群のウイルス株を素に四種混合ワクチンを作ることになったというわけです。

今シーズンからはB型インフルエンザに対しても効果が期待できるようになることを期待しています。

ところで、ワクチン株が増えた分、接種量(注射の量)も増えるのでしょうか?

接種量は変わりません。
DPT三種混合ワクチンに不活化ポリオワクチンが加わって四種混合ワクチンになった時も、接種量はDPTの時と同じ0.5mlでした。でも、不活化ポリオワクチンを単独で接種する時は、単独であるにもかかわらず0.5mlを注射します。

え〜〜〜っ!どおしてぇ〜〜〜?

ワクチンの効果というのは、接種量の中に含まれる抗原物質の量で決まります。抗原物質が多く含まれた(濃い)ワクチンなら接種量は少なくてすみます。三種混合から四種混合にした時、それぞれのウイルス株を濃いめにすれば接種量全体を増やさなくてすみます。

といえば話は簡単なのですが、実際はもっと複雑な理由があります。それは余りにも専門的なのでここではお話ししません。とりあえずは上のような理由で接種量は変わらないのだと思っていてください。

(ホームページにもう少し詳しい内容を掲載しました)


《インフルエンザワクチンの接種量》

というわけで、インフルエンザワクチンの接種量を復習しておきましょう。

   ◎生後6か月以上3歳未満は0.25mLを2〜4週間隔で2回接種
   
   ◎3歳以上13歳未満は0.5mLを2〜4週間隔で2回接種

   ◎13歳以上のすべての年齢0.5mLを1回または2回接種
   (13歳以上の2回接種は希望者のみで2回接種の場合間隔は1〜4週)


以上です。


posted by YABOO!JAPAN at 23:34| Comment(0) | TrackBack(0) | こども診療所予防接種講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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