
インフルエンザは相変わらずの大激増です。小児も成人も前週に比べて報告数では3桁の増加、増加率では小児インフルエンザ、成人インフルエンザともに1.5倍弱の報告数となっています。
インフルエンザの型としては、先週は小児でA型:B型=5.5:4.5、成人でA型:B型=4:1とお伝えしましたが、今週は小児でA型:B型=5.5:4.5、成人でA型:B型=3:1で、小児では先週と同じ割合ですが、成人ではB型の割合がやや高くなってきました。
先週大きく減少した感染性胃腸炎は、先週微減ないしは横ばいでしたが、今週は微増に転じています。
今年大流行が予測されているおたふくかぜは微減に転じましたが、今後の動きは要注意です。
じわじわと増加を続けていた溶連菌感染症が、かなりな報告数に達しました。小児インフルエンザに比べれば、数の上では10分の1以下ですが、絶対数としては侮れない数字です。溶連菌感染症もインフルエンザも発熱とのどの痛みや発赤を伴いますが、溶連菌感染症は微熱であったり、熱が全くでないこともありますので、インフルエンザに気を取られて見逃さないように注意しましょう。
前週の報告数からこの週に報告数が2桁以上増加した疾患は、小児インフルエンザ(+266例)と成人インフルエンザ(+111例)と溶連菌感染症(+15例)の3疾患でした。インフルエンザは小児・成人ともに2週連続の3桁増加です。2桁減少した疾患はありませんでした。
今週報告数が2桁以上だった疾患は、おたふくかぜが1桁台に後退し(報告数9)、先週より1疾患少ない5疾患となりました。リンゴ病は横ばいのまましぶとく順位表に残っています。
順位は次の通りです。
インフルエンザがついに感染性胃腸炎を抑えて、「ワンツーフィニッシュ」となりました。下位2疾患の順位は変わりませんでした。
第1位《1》小児インフルエンザ ↑↑↑(報告数780)
第2位《3》成人インフルエンザ ↑↑↑(報告数322)
第3位《2》感染性胃腸炎 ↑(報告数255)
第4位《4》溶連菌感染症 ↑↑(報告数70)
第5位《5》リンゴ病 →(報告数14)
《 》内の数字は先週の順位、数字0はその週の報告数が1桁だった疾患です。(矢印はその週の報告数との比較で矢印1つが1桁を表しています/報告数というのは定点指定医療機関だけの集計で江戸川区全体の医療機関からの報告数ではありません)
定期予防接種の対象となっている疾患としては、風疹と麻疹と百日咳の報告数はすべてゼロでした。
定期予防接種の対象になった水痘は、本来こちらに移動するべきですが、まだまだ発生数が多いので(今週の報告数7)、当分は順位をお知らせする疾患として扱います。予防接種が普及して風疹・麻疹・百日咳のように報告数のゼロ行進が続くようになるといいですね。