2016年03月28日

花粉症にワセリン(その2)

dav.jpg 曜日は医学講座の日。
 なぜなら人間のからだを示す漢字には
 (肉づき)のつくものが多いから。

 脳・肺・肝・腎・腕・脚・腰・腹・骨・・・・・。
 あなたはいくつ書けますか?


 先週「花粉症にワセリン」の記事をアップしてからつらつら考えてみました。また「こどもの花粉症」についてのお話もせずに記事を終了してしまったことにも気づきました。

 というわけで今週は続編として「花粉症にワセリン」に対する考察と「こどもの花粉症」についての私の考え方をお話ししようと思います。

 まず「花粉症にワセリン」のほうですが、イギリスNHSのサイトに掲載されたワセリンと私が経験したレスタミン軟膏を同時に鼻の穴に塗ったらどうなるかという話です。

 医学的根拠はまったくありませんが、ワセリンが花粉を吸着して、レスタミンが鼻の粘膜を保護してくれたら、両者を単独で使うより大きな効果を期待できるのではないかということです。

 先週も書きましたが、プロペトという軟膏は眼軟膏の基剤として使われますから、鼻の粘膜に害を及ぼすことはないだろうと思います。また、基剤として使われる軟膏ですからレスタミン軟膏と混合しても問題なさそうに思えます。残るはレスタミン軟膏を鼻の粘膜に塗ることに問題がないかということです。

 こればかりは何とも言えません。私一人の経験では何の問題もありませんでしたが、すべての人に問題なしとは言えないのです。

 かといって、私自身は「このまま埋もれさせてしまうには惜しいアイディア」ではないかという思いを捨て去ることができません。いつか機会があったら試してみたいと考えています。

 次に「こどもの花粉症」ですが、日本特有の疾患としてだいぶ昔に発表されたスギ花粉症は、10年、20年という長い年月スギ花粉にさらされた結果、スギの花粉がアレルゲンとなって感作されて発病するという、それまでのアレルギーの概念からはずれる疾患でした。

 ですから厳密に言えば、10歳未満の小児に起こることはないと言っていいような疾患です。でも近年、5歳ぐらいから花粉症と全く同じ症状(鼻水+鼻づまり+目のかゆみや充血)を訴えるお子さんが増えているのは事実です。そして血液検査上は、その症状の原因としてスギやヒノキなどの花粉の関与が疑われるケースが多いのも事実です。

 でもこのようなお子さんに長い年月をかけて感作される本来の花粉症という病名を使うことには抵抗を感じます。食物アレルギーなどのように短い期間で感作されるアレルギー疾患と考えて「花粉症」とは言わずに「花粉アレルギー」あるいは「小児花粉症」と呼んだほうがいいのではないかと常々考えています。

 もっとも、治療に関して言えば、本来の花粉症と全く違いはないわけですから、そんな細かいことにこだわらなくてもいいじゃないかとも思うのですが・・・。

 それでも、こどもの花粉症がすべてアレルギー反応によって起こっているのかということについては疑問を感じています。

 例えば、コショウ(調味料)の粉をかけられて目が痛くなり涙があふれ、くしゃみを連発して鼻水だらだらになっても、誰もアレルギーとは言わないでしょう。誰もがコショウという刺激物質で起こった反応だとわかるからです。

 花粉も粉であることには変わりありません。アレルギー反応としてではなく、刺激反応として目や鼻の症状が出るということはあり得ないことではないと思うのです。ただ、コショウと違って花粉に対する反応に個人差があるということは、一人一人の粘膜の敏感さに差があるということだと思います。花粉症のようになる子は特に敏感(過敏)なのだとも言えるのです。

 粘膜が過敏だというのはアレルギー疾患にも共通ですので、何もわざわざ過敏反応だと分けなくてもいいのかもしれませんが、歳をとると細かいことが気になりましてね。ついつい余計なことを書いてしまったかもしれません。


posted by YABOO!JAPAN at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | こども診療所医学講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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