
予防接種の定期化(2回接種)によって減少が期待される水痘(水ぼうそう)ですが、この週の報告数がついに2桁になってしまいました。このブログでは報告数が2桁になると順位表に登場してしまいます。定期接種の対象となっている疾患が順位表に登場するのは、少なくともこのブログが始まって以来です。
水痘の予防接種が定期化されたのは平成26年10月1日です。3歳未満のお子さんが対象ですから、それ以降に3歳になったお子さんはまだ小学校に入学していません。現在小学生以上のお子さんは任意接種として予防接種を受けたわけですから接種率はあまり高くありません。しかも2回接種を受けたお子さんとなるとさらに接種率は低くなります。多分小学生以上のお子さんの感染が増えたのが原因ではないでしょうか?
麻疹(はしか)・風疹・百日咳のように何か月も続けて報告数のゼロ行進が続くようになるには、あと数年はかかるのだと思われます。
さて、流行が終わったと申し上げたインフルエンザですが、まったく消えてしまったわけではありません。報告数は小児(5例)、成人(1例)で、成人の報告数が1例減っただけです。それでも感染に厳重注意という時期でないことだけは確かです。
今週報告数が2桁の増減を見せた疾患は先週と逆で、感染性胃腸炎(+16例)が増加し、溶連菌感染症(-11例)が減少しました。溶連菌感染症は報告数3桁には届きませんでした。それでも溶連菌感染症としてはまだ大流行です。ご注意下さい。
この週2桁以上の報告数があったのは、トップ記事でもお伝えしたように水痘が順位表に登場し、さらに突発性発疹が久々に2桁入りしたため、先週より2疾患多い5疾患でした。順位は次の通りです。
第1位《1》感染性胃腸炎 ↑↑(報告数185)
第2位《2》溶連菌感染症 ↓↓(報告数67)
第3位《3》プール熱 ↓(報告数17)
第4位《0》水痘 ↑(報告数10)
第4位《0》突発性発疹 ↑(報告数10)
《 》内の数字は先週の順位、数字0はその週の報告数が1桁だった疾患です。(矢印は先週の報告数との比較で矢印1つが1桁を表しています/報告数というのは定点指定医療機関だけの集計で江戸川区全体の医療機関からの報告数ではありません)
定期予防接種の対象となっている疾患としては、麻疹、風疹、百日咳の3疾患とも報告数は今週もゼロでした。このブログの更新を再開してからですと15週連続となります。
水痘は、トップ記事でお伝えした通りで、順位表に登場してしまいました。今週の報告数は先週より5例増えて10例でした。