
タイトルにも示したように、感染症全体としては増加傾向にありますが、各疾患の増減幅は小さい状態です。
小児インフルエンザは1例減って報告数は17例となりましたが、先週A型8例・B型10例だったのが、今週はA型1例・B型16例で、B型の比率が高まっています。成人インフルエンザはA型2例・B型4例の6例が報告されています。例年に比べてB型の流行が早いのは先週申し上げた通りです。
三大夏風邪(手足口病・ヘルパンギーナ・プール熱)は相変わらず3疾患すべてがまだ2桁の報告数を維持しています。
今週報告数が2桁増加した疾患も2桁減少した疾患もありませんでした。
この週2桁以上の報告数があったのは、はやり目が2桁台に初登場して先週より1疾患多い7疾患でした。はやり目の報告数が2桁になるのは珍しいことです。注意が必要でしょう。
順位は次の通りです。
第1位《1》感染性胃腸炎 ↑(報告数130)
第2位《2》溶連菌感染症 ↑(報告数70)
第3位《3》手足口病 ↓(報告数21)
第4位《4》小児インフルエンザ ↓(報告数17)
第5位《5》プール熱 ↑(報告数14)
第6位《6》ヘルパンギーナ ↑(報告数12)
第7位《0》はやり目 ↑(報告数10)
《 》内の数字は先週の順位で、数字ゼロ(0)は先週の報告数が1桁だった疾患です。
赤い矢印は先週の報告数との比較で矢印1つが1桁を表しています(↑は増加、↓は減少、→は不変です)。
報告数というのは定点指定医療機関だけの集計で江戸川区内全医療機関からの報告数ではありません。大雑把に見て区内全域ではここに示した報告数の約10倍の疾患が発生しているとお考え下さい。
定期予防接種の対象となっている疾患としては、麻疹と風疹と百日咳の3疾患すべてが報告数ゼロでした。20週連続になります。
同じ定期接種の対象疾患である水痘の報告数は今週は4例減って報告数3になりました。このところ毎週4例ずつの増減を繰り返しています。