
この記事は、実は8年前の2007年に掲載したものです。なぜ今頃再掲載するのかといいますと、最近この記事をブログでご覧になったという方がお子さんをお連れになって「斜視じゃないでしょうか?」とご相談に来られたからです。
それで古い記事を探しまくって見つけ、もう一度読み返してみたら、まだ説明の足りない部分がありました。それなのにご相談に見えた方には「家に帰ってもう一度読んでください。ちゃんと書いてありますよ。」なんて言ってしまったのです。
それで説明不足を補って再掲載することにしたのです。
公費による東京都の乳幼児健診は3-4ヶ月、6-7ヶ月、9-10ヶ月、1歳6ヶ月、3歳の5回行われています。そのうち6-7ヶ月健診で割と多く受ける質問が、「この子斜視じゃないでしょうか?」というご心配です。そのほとんどは目が内側に寄っているというもので、いわゆる内斜視ではないかというご相談です。

まず上の写真をよくご覧ください。
ではここでクエスチョンです。「写真のお子さんは内斜視でしょうか?それとも正常でしょうか?」
答えは来週のこの時間、、、では遅すぎですね。正解は「正常」です。
「え〜〜〜っ


東洋人は西洋人に比べると両目の間隔が広くできています。そのためこの写真のように実際は正常なのに内斜視のように見えてしまうケースが多いのです。このような斜視を「偽性内斜視」といいます。目の錯覚です。偽性内斜視は成長とともに目頭の筋肉が発達すると両目の間隔が狭くなり全くわからなくなってしまいます。
斜視かどうかは光の当たり方を確認することで正しい判断ができます。写真に撮らなくても部屋の照明の当たり方で判断することもできます。ただし、光源が近すぎるとそれを見ようとして自然に目が内側に寄りますから正しい判断はできません。ここに掲載した写真はズームレンズを使って遠くから撮影したので、お子さんは遠くを見ている状態だったのです。
この方法はどなたでもご家庭で簡単に試してみることができます。お子さんを床の上に仰向けに寝かせて、天井の証明が両目にどのように映っているかを見ればいいのです。できれば光の方ではなく別の方向を向いている両目への光の当たり方を見たほうがよいでしょう。
ここからが補足の説明です。
「東洋人は西洋人に比べると両目の間隔が広くできています。そのためこの写真のように実際は正常なのに内斜視のように見えてしまうケースが多いのです。このような斜視を「偽性内斜視」といいます。目の錯覚です。偽性内斜視は成長とともに目頭の筋肉が発達すると両目の間隔が狭くなり全くわからなくなってしまいます。」という説明の補足です。
おとなでも東洋人は西洋人に比べると両目の間隔が広くできています。こどもではその傾向がより顕著です。そのため上に掲載した写真のように実際は正常なのに内斜視のように見えてしまうケースが多いのです。目の錯覚で、成長とともに目頭の筋肉が発達すると両目の間隔が狭くなり全くわからなくなってしまいます。
お子さんの目が下の図のように見えたら、両方の目頭の間の皮膚をつまんで「キツネ目」のようにしてみてください。きっと正常に見えるはずです。もともと正常なのですから・・・。

その上でやはり斜視かもしれないとなったらご相談ください。