2017年03月27日

こどもの発熱 −パート3−

clinic.jpg 月曜日は医学講座の日。なぜなら人間のからだを表す言葉には「月」(ニクヅキ)のつく漢字が多いから。

inuit.jpg 日本では昔から熱が出ると、「布団にくるまって暑いのを我慢していればそのうちドッと汗をかいて熱が下がる」という方法が主流でした。この方法は正しくて、私でもたまに熱を出したときなどこの方法で熱を下げています。でも、正しいのは大人がやるときだけで、こどもの場合にはほとんど役に立ちません。この方法で汗をかいて熱が下がるのは、7歳を過ぎてからでしょう。それより年齢の低いこどもは右の「イヌイット」のような格好をさせていたら(洋服や布団でくるむ)、ドンドン熱をこもらせ(熱の逃げ場がない!)、ドンドン高熱になってしまうのです。そして残念なことにいつまでたっても汗をかきません。熱は上がったまんまになってしまうのです。そこで、「こどもの場合には決してくるみこまずに熱をドンドン上手に逃がしてあげましょう」となるわけです。

shampoo.jpg 熱を上手に逃がすには、冷えピタや氷枕などで熱を奪い取るのもよい方法ですが、効率ということを考えたらからだ全体から熱を逃がした方が有利です。そのためには左の「気分はトロピカル」がいいんですね。まず薄着にすること、そして布団もごく薄いものにするか、場合によって冬でもタオルケットまたはバスタオルでもけっこうです。部屋の温度も低いほうが熱がドンドン逃げていきます。夏ならエアコンを使ってもいいし、冬なら暖房を止めるのがいいでしょう。

 私はこのような方法を冷蔵庫のたとえでお話ししています。

 冷蔵庫というのは冷たい空気の庫内に飲食物を入れて、飲食物の持っている熱を庫内に逃がし、それによって飲食物の温度を下げる(冷たくする)ものです。とても強く冷やしたいときには庫内温度をより低くします。また、飲食物を冷蔵庫に入れるとき、わざわざ包装紙を増やす人なんてまずいません。むしろ包装紙を減らしてから入れます。ですから部屋全体を冷蔵庫にして、その中にお子さんを寝かせるんだと考えください。そしたら厚着なんか絶対にしませんよね。

 そして最後に必ず、「この子をホントの冷蔵庫には絶対に入れないでくださいね。窒息しますからね。」と念を押します。



ラベル:発熱
posted by YABOO!JAPAN at 01:00| Comment(0) | TrackBack(0) | こども診療所医学講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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