月曜日は医学講座の日。なぜなら人間のからだを表す言葉には「月」(ニクヅキ)のつく漢字が多いから。「熱を下げるということは熱を逃がすことだ」と何度も何度もしつこくお話ししていますが、皆さんの実感としては「冷やす」という言葉のほうがしっくり来るようです。ですから最近の私は最初に「冷やす」という言葉を使ってそのあとで「逃がす」という言葉を使うようになりました。言葉はどうあれ実体は同じことなのです。
ところで、熱があるときは冷やすということが段々浸透してくるようになると、次のような質問が出てきます。「急に熱が出てきて寒がってるんですけど、そういうときでも冷やしていいんですか?」
確かに熱の上がり際には寒気や震えがきます。熱がゆっくりと上昇するときにはあまり見られませんが、急激に上昇するときによく見られます。このような寒気や震えを、前者は悪寒、後者は戦慄といいます。寒くてガタガタ震えることです。熱が上がりきると止まります。寒くてガタガタ震えている子の洋服をはぎ取るようなことは残酷に思えて、先ほどのような質問をなさるのだと思います。
私の答はこうです。「理屈だけから言えば、熱があるんだから冷やしてかまわないということなんですけど、寒くてガタガタ震えている子にさらに寒い思いをさせるようなことは人情としてはできませんよね。この寒気や震えは熱が上がりつつあるときだけなので、温めようが冷やそうがどっちみち熱は上がるところまでは上がるわけです。ですから、お子さんが寒いと言っている間は寒気がなくなるぎりぎりのところまで温め、熱が上がりきってお子さんが暑いと言い出したらすぐに冷やし始めるということでいいんじゃないですか。」
熱が出てきて寒気や震えが来ると、お子さんはきっと心細い思いをしていると思います。そんなとき少しでもぬくもりを感じることができれば、熱はどんどん上がるかもしれませんがお子さんの心も少しは安らぐのではないでしょうか。その意味では抱いて温めてあげるほうが効果は大きいと思います。



熱の上がりはじめってホント心細いでしょうね・・・。ぎゅっと抱きしめてあげたいです。
私の持論は「お子さんが病気になったらまず優しく抱いてあげましょう。それから医者の目ではなく親の目で病状を観察しましょう。」です。
お子さんがもっと抱いていて欲しそうだったら観察はあとまわしでずっと抱いていてあげましょう。
観察するときってどうしても「外」に置いてしまいますよね。それよりふところの「中」に置いてもらった方がお子さんは安心できるだろうと思ってます。