
今日・明日の2日間にわたって第68期将棋名人戦第3局が行われます。羽生名人2連勝のあとで、挑戦者の三浦八段としてはこの辺で何とか一矢報いたいところです。
現在進行中の将棋名人戦の棋譜を有料サイトから転載してしまった記事に、著作権侵害の恐れがあるというご指摘をいただきました。直ちに棋譜とコメントを削除いたしましたが、将棋の棋譜だけだったら著作権の対象にならないのではないかという疑問を持ち、色々調べてみました。
その結果、日本将棋連盟主催の棋戦の棋譜には著作権があり、その権利は日本将棋連盟が所有しているというのが日本将棋連盟の主張であるようです。
しかし、棋譜だけなら対局の単なる記録であって著作物とは考えられないという主張もあるようで、世界的にチェスの世界ではこの考えが通用しているそうです。ただし、チェスの対戦の記録に解説がついた場合、解説に関しては解説を書いた作者に著作権があるのだそうです。
日本では、日本将棋連盟だけでなく、日本棋院や日本チェス協会も「棋譜には著作権あり」という立場を採っているそうです。
日本将棋連盟の主張の根拠(?)は「棋譜には対局者の創作性がある」ということなのだそうですが、それだったら著作権は対局者に属するんじゃないのと思ってしまいます。もっとも、あるMLに寄せられた日本将棋連盟からの要望によれば、「日本将棋連盟が著作権を保有するということの法的根拠はない」ことを認めた上で、「棋戦を主催するマスメディアからの記事掲載権料の問題が絡んでいるため、簡単に棋譜のパブリックドメイン化ができない」という状況に配慮をしてほしいということのようです。
裁判になったケースもあるようですが、まだ定まった判例とはなっていないそうで、ここは一つ日本将棋連盟の顔を立てて、名人戦の棋譜はヤブログの「プロ棋戦情報」に掲載しないことにしました。
著作権云々の話は抜きにしても、有料サイトの内容を無料で配信してしまうということはいわば営業妨害行為ですからね。有料サイトへのリンクだったら問題はないはずですよね。アクセスした人が料金を払わなければ中身を見ることができないんですからね。
ということで、名人戦有料サイトへのリンクは →→→
こちら です。
名人戦以外は無料の中継サイトですから、サイトそのものあるいは棋譜へのリンクを掲載することにします。
最後に個人的な意見としては、国際的なチェス界の考え方が一番納得できると思います。将棋にあてはめていえば、「棋譜には著作権はないが、その解説やコメントには著作権がある」ということです。
その点、コメントまで丸投げで掲載してしまった私の行為については深く反省しています。しかし、棋譜だけは自由に掲載できるようになってほしいと思います。
posted by YABOO!JAPAN at 08:26|
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