2017年06月07日

6月11日(日)医師会休日診療所勤務です

mizueyubisashi.jpg 6月11日(日)、医師会休日急病診療所の小児科担当として院長が出勤いたします。

 午前9時から午後5時までは上記の診療所で診療しておりますので、お子様の急病の際などはご利用ください。

 その間院長の携帯電話による電話相談はお受けできませんのでご了承ください。

 江戸川区医師会夜間・休日急病診療所の
   住所は     江戸川区西瑞江5−1−6
   電話番号は   03−5667−7775    です。


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2017年06月06日

水痘の報告数2桁に!!!

mizueyubisashi.jpg 「江戸川区感染症定点観測」(区内31か所の定点指定医療機関での患者発生数報告)の5月22日から5月28日までの集計結果です。

 予防接種の定期化(2回接種)によって減少が期待される水痘(水ぼうそう)ですが、この週の報告数がついに2桁になってしまいました。このブログでは報告数が2桁になると順位表に登場してしまいます。定期接種の対象となっている疾患が順位表に登場するのは、少なくともこのブログが始まって以来です。

 水痘の予防接種が定期化されたのは平成26年10月1日です。3歳未満のお子さんが対象ですから、それ以降に3歳になったお子さんはまだ小学校に入学していません。現在小学生以上のお子さんは任意接種として予防接種を受けたわけですから接種率はあまり高くありません。しかも2回接種を受けたお子さんとなるとさらに接種率は低くなります。多分小学生以上のお子さんの感染が増えたのが原因ではないでしょうか?

 麻疹(はしか)風疹百日咳のように何か月も続けて報告数のゼロ行進が続くようになるには、あと数年はかかるのだと思われます。 

 さて、流行が終わったと申し上げたインフルエンザですが、まったく消えてしまったわけではありません。報告数は小児(5例)、成人(1例)で、成人の報告数が1例減っただけです。それでも感染に厳重注意という時期でないことだけは確かです。

 今週報告数が2桁の増減を見せた疾患は先週と逆で、感染性胃腸炎(+16例)が増加し、溶連菌感染症(-11例)が減少しました。溶連菌感染症は報告数3桁には届きませんでした。それでも溶連菌感染症としてはまだ大流行です。ご注意下さい。

 この週2桁以上の報告数があったのは、トップ記事でもお伝えしたように水痘が順位表に登場し、さらに突発性発疹が久々に2桁入りしたため、先週より2疾患多い5疾患でした。順位は次の通りです。

第1位《1》感染性胃腸炎 ↑↑(報告数185)
第2位《2》溶連菌感染症 ↓↓(報告数67)
第3位《3》プール熱(報告数17)
第4位《0》水痘(報告数10)
第4位《0》突発性発疹(報告数10)


 《 》内の数字は先週の順位、数字0はその週の報告数が1桁だった疾患です。(矢印は先週の報告数との比較で矢印1つが1桁を表しています/報告数というのは定点指定医療機関だけの集計で江戸川区全体の医療機関からの報告数ではありません)

 定期予防接種の対象となっている疾患としては、麻疹風疹百日咳の3疾患とも報告数は今週もゼロでした。このブログの更新を再開してからですと15週連続となります。

 水痘は、トップ記事でお伝えした通りで、順位表に登場してしまいました。今週の報告数は先週より5例増えて10例でした。


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2017年06月05日

熱性けいれん −シーズン2−

clinic.jpg 月曜日は医学講座の日。なぜなら人間のからだを表す言葉には「月」(ニクヅキ)のつく漢字が多いから。

 先週は熱性けいれんが起こるメカニズムみたいなことをお話しました。今週は実際に熱性けいれんが起こるとどういう風になるか、そして、その時どのように対処すればよいかについてお話します。

 一般的にけいれんには3つのパターンがあります。がたがたふるえるタイプと全身を硬直させつっぱってしまうタイプと意識だけがなくなるタイプです。熱性けいれんでは前の2つがほとんどで、意識だけがなくなるパターンはごくまれです。また、前の2つのタイプでも、けいれんを起こしている間は意識はありません。さらに、これもけいれん全般に言えることですが、けいれんを起こす直前にうめき声や叫び声を出したりすることが時々あります。熱性けいれんでもあります。

 けいれんが起きているときの顔色は血の気が失せ、青白ないしは青紫色になります。唇の色も同様で青紫から赤紫色に変わります。目は閉じているか半開きで、視線の焦点が合わず、虚空を見つめているという感じになります。目をきょろきょろ動かすことは少なく、逆にどこだかわからない一点を凝視している感じに見えます。お子さんがどこか別の世界へ行ってしまったように感じるでしょう。

 けいれんの持続時間はほとんどの場合数分以内、1分未満のことが多いのですが、初めて経験した方にはとても長く感じられます。時間を見る余裕がないのも事実です。ときに5分、10分、それ以上止まらないこともあり、私は5分以上止まらなかったら救急車を呼ぶようお話しています。家庭の医学などでは「10分以上止まらなかったら救急車を呼びましょう」と書いてあるものが多いのですが、救急車が家の前で待っているわけでもなく、到着までの時間を考えれば5分で呼んでいいと思います。

 昔はけいれんによって舌を噛むといけないから割り箸にガーゼをくるんで歯の間に入れるよう指導されていましたが、けいれん中舌を噛むことはまずありません。それより無理やり歯をこじ開けて歯が折れてしまったり、折れた割り箸で口の中を傷つけたり、大人の方が指を噛まれたりのほうが多く、今では歯の間に何かを挟む必要はないといわれます。

 それより大切なことは、(1)古い蛍光灯やテレビなど光がチラチラするものは消して、薄暗い白熱灯の部屋に静かに寝かせること、(2)衣服はゆるめて必ず顔を横向きに寝かせること、(3)熱を測る余裕はないと思いますが、からだにさわって熱感があるかどうかだけは確認しておくことなどです。

 (1)は、光の点滅がけいれん(脳波の異常)を引き出すことはよく知られていて、脳波検査のときなどわざわざ光が点滅する電球を使って脳波異常が出るかどうかを調べるほどです。何年か前にテレビで「ピカチュー」を見ていた多くの子がけいれんを起こしたことはご記憶と思います。

 (2)は、万が一吐いたときに吐物が気管に入るのを防ぐためです。けいれん中は本来持っている反射運動も正常に働かないので、吐物が気管に入ってもむせて吐き出すことができません。吸引性肺炎や最悪窒息を防ぐためには、顔を横向きにして、吐いたものが外に流れ出るようにしておかなければなりません。

 (3)は、前回お話したように、熱性けいれんは熱が急激に上昇するときに起きやすく、けいれんの起こり始めにはそれほど高熱ではなく、けいれん中に急上昇することがありますので、けいれんが治まったあとの体温と比較するためで、絶対必要なわけではありません。

 「家庭の医学」などには「けいれんを起こしているときは声をかけたり、からだをゆすったりせず、静かに寝かせておきましょう」などと書いてありますが、初めてけいれんをご覧になった親御さんがそんなに冷静になれるはずもなく、「○○ちゃんどうしたのexclamation&questionと声をかけ、からだをゆするものです。これはやらないに越したことはありませんが、こうしてしまったからあとの経過がものすごく悪くなるわけではありません

 そうこうするうちにけいれんも治まって一安心。さてそれからどうするか?だいぶ長くなってしまいましたので次回にさせていただきます。
 


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2017年06月03日

週間診療情報(6月5日から6月11日まで)

kanban600.jpgこども診療所の来週の診療日で特にお知らせしたい情報です


個々にお知らせした日以外は
いつもどおりの診療です


診療時間の変更や臨時休診などは毎週掲載しています
受診前に確認なさることをお勧めします
(1か月の予定は月初めにホームページに掲載しています)



6月 6日(火)   午後の診療開始が遅れます
           保健所の健診業務のため
           午後3時30分からの診療となります

6月11日(日)   医師会休日診療所出勤
           午前9時から午後5時まで
            (こども診療所での診療ではありません)

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2017年05月30日

インフルエンザ1桁台に!

mizueyubisashi.jpg 「江戸川区感染症定点観測」(区内31か所の定点指定医療機関での患者発生数報告)の5月15日から5月21日までの集計結果です。

 ついにインフルエンザの報告数が小児(5例)も成人(2例)も1桁台になりました。小児と成人の報告数を合わせても1桁台(5+2=7例)です。インフルエンザの流行は終わったと言ってよいと思います。

 今週報告数が2桁増加した疾患は溶連菌感染症(+30例)、先週2桁増だった感染性胃腸炎(-22例)は今週2桁減に転じました。

 溶連菌感染症は2週続けての2桁増で、報告数3桁に届きそうですが、過去に3桁になったことはありません。それでも溶連菌感染症としては大流行と言えます。ご注意下さい。

 この週2桁以上の報告数があったのは、インフルエンザが全く消え去り、先週より1疾患少ない3疾患でした。順位は次の通りで変動はありませんでした。

第1位《1》感染性胃腸炎 ↓↓(報告数169)
第2位《2》溶連菌感染症 ↑↑(報告数78)
第3位《3》プール熱(報告数18)

 《 》内の数字は先週の順位、数字0はその週の報告数が1桁だった疾患です。(矢印は先週の報告数との比較で矢印1つが1桁を表しています/報告数というのは定点指定医療機関だけの集計で江戸川区全体の医療機関からの報告数ではありません)

 定期予防接種の対象となっている疾患としては、麻疹風疹百日咳の3疾患とも報告数は今週もゼロでした。このブログの更新を再開してからですと14週連続となります。

 定期予防接種の対象になった水痘は、本来こちらに移動するべきですが、まだまだ発生数が多いので、当分は順位をお知らせする疾患として扱います。今週の報告数は先週と同じ5例でした。


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2017年05月29日

熱性けいれん -シーズン1-

clinic.jpg 月曜日は医学講座の日。なぜなら人間のからだを表す言葉には「月」(ニクヅキ)のつく漢字が多いから。

 先々週のこども診療所医学講座で「熱が病気の直接の原因になることは小さな子の熱性けいれん以外にはありません。」と申し上げました。では熱性けいれんとはどのようなものなのでしょうか?そしてまた熱性けいれんというのは果たして病気なのでしょうか?

 今回はこの熱性けいれんを採り上げますが、今日はまず熱性けいれんがどのようにして起きるのかについてお話をいたします。

 人間の脳というのはたくさんの脳細胞でできています。それぞれの脳細胞はいくつかの他の脳細胞と連絡を取り合って、全体としては緻密なネットワークを形成して脳としての働きを維持しています。脳細胞の数やネットワークの緻密さは3歳過ぎには大人の80%程度が完成していると言われます。でも、このネットワークを上手に使う方法や、ネットワークに故障が起きないように調整する能力はまだまだ未熟です。

 この未熟な脳のネットワークに高熱が作用すると、ネットワークの一部が断線したりショートしてしまったりして故障を起こし、脳が異常な信号を発信してしまうことがあります。人間のからだの大部分は脳からの信号によって動いていますから、脳から異常な信号が届けばそれに合わせてからだのほうも異常な動き(運動)をしてしまいます。これが熱性けいれんです。脳に起こった故障は一時的なもので、短時間で修復されます。修復されたあとの脳は全く正常であとに異常や長期にわたる後遺症を残すことはありません。

 この「自動的に修復してあとに問題を残さない」という点が熱性けいれんの特徴で、細菌やウイルスあるいは細胞破壊物質などによって脳細胞そのものに異常が生じて起きるけいれんとは本質的に違います。熱性けいれんでは脳細胞に故障がおきるのではなく、脳細胞のネットワークに一時的に故障が生じるのです。

 熱性けいれんが起こりやすい年齢は1歳少し前から6歳頃までですが、3歳を過ぎると次第に起こしにくくなります。それは脳細胞のネットワークを上手に使う方法や、ネットワークに故障が起きないように調整する能力が次第に高まる(成熟していく)ためと考えられます。生後6ヶ月すぎぐらいまでの赤ちゃんは滅多に熱性けいれんを起こしません。それは故障を起こすほど脳細胞のネットワークができていないからです。また7歳過ぎてのけいれんはたとえ高熱があって熱性けいれんの特徴を備えていても、一応は脳そのものに何か問題(脳炎や髄膜炎、てんかんなど)がないかをチェックします。それは7歳すぎになれば脳のネットワーク故障を高熱から保護する働きがほぼ完成して熱性けいれんは起きないはずだと考えられるからです。

 熱性けいれんは高熱の時に起きると申し上げましたが、同じ高熱でも起きるときと起きないときがあります。理由の一つは、熱を出した原因となっている病気の違いです。たとえば、突発性発疹は熱性けいれんを起こしやすいウイルスとして知られています。このウイルスは脳を刺激しやすい特徴を持っています。一生に一度だけ熱性けいれんを起こしたというお子さんの半分以上はそのときの病気が突発性発疹だったという調査結果もあります。その他にはしかや水ぼうそうも熱性けいれんを起こしやすいウイルスですが、これらのウイルスは熱性けいれんだけでなく脳炎や髄膜炎を起こしやすいので注意が必要です。

 もう一つの理由は、熱の上がるスピードの違いです。仮に39℃で熱性けいれんが起きると仮定した場合、36.5℃の状態から半日ぐらいかけて徐々に熱が上がった場合と30分ぐらいであっという間に熱が上がった場合を比べると、急に熱が上がったときの方が圧倒的に熱性けいれんを起こしやすいのです。脳のネットワークに限らず、小さなお子さんのからだはすべて急激な変化に対応する機能が十分ではないからです。

 また、熱性けいれんを起こしたお子さんのご家族を、叔父・叔母・いとこぐらいの範囲で調べてみると、60%から70%ぐらいの割合でご家族のどなたかが熱性けいれんの経験をお持ちです。その点多少は遺伝的な要素もあると考えられています。

 今週は「熱性けいれんがなぜ起きるのか?」という点に絞ってお話をいたしました。次回は熱性けいれんそのものについて詳しくお話ししたいと思います。



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2017年05月27日

週間診療情報(5月29日から6月4日まで)

kanban600.jpgこども診療所の来週の診療日で特にお知らせしたい情報です


個々にお知らせした日以外は
いつもどおりの診療です


診療時間の変更や臨時休診などは毎週掲載しています
受診前に確認なさることをお勧めします
(1か月の予定は月初めにホームページに掲載しています)



5月29日(月)   午後臨時休診です
           午前の診療は行います




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2017年05月23日

やっぱり増えた感染症

mizueyubisashi.jpg 「江戸川区感染症定点観測」(区内31か所の定点指定医療機関での患者発生数報告)の5月8日から5月14日までの集計結果です。

 この週はゴールデンウィークが終わった週で、先週のデータがその影響を受けていたということを物語るかのように多くの疾患が増加しました。日常の流行状況に戻ったとも言えます。

 前の週では19疾患全体の報告数としてー122例という大幅な減少をお伝えしましたが、今週は+82例の増加となっています。

 そういう状況の中でも小児インフルエンザは−2例、成人インフルエンザは増減なし(±0)でしたから、インフルエンザの減少傾向は続いていると見てよいでしょう。

 今週報告数が2桁増加した疾患は感染性胃腸炎(+56例)、溶連菌感染症(+12例)の2疾患でした。2桁減少の疾患はありませんでした。

 この週2桁以上の報告数があったのは、プール熱が加わって先週より1疾患多い4疾患でした。順位は次の通りです。

第1位《1》感染性胃腸炎 ↑↑(報告数191)
第2位《2》溶連菌感染症 ↑↑(報告数48)
第3位《3》小児インフルエンザ(報告数14)
第3位《0》プール熱(報告数14)

 《 》内の数字は先週の順位、数字0はその週の報告数が1桁だった疾患です。(矢印は先週の報告数との比較で矢印1つが1桁を表しています/報告数というのは定点指定医療機関だけの集計で江戸川区全体の医療機関からの報告数ではありません)

 定期予防接種の対象となっている疾患としては、麻疹風疹百日咳の3疾患とも報告数は今週もゼロでした。このブログの更新を再開してからですと13週連続となります。

 定期予防接種の対象になった水痘は、本来こちらに移動するべきですが、まだまだ発生数が多いので、当分は順位をお知らせする疾患として扱います。今週の報告数は先週より3例増えて5例となりました。


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2017年05月22日

こどもの発熱 ー熱が続くと将来こどもが出来なくなる?-

clinic.jpg 月曜日は医学講座の日。なぜなら人間のからだを表す言葉には「月」(ニクヅキ)のつく漢字が多いから。

 前回の記事の中で「男の子の高熱が続くと将来こどもが出来なくなる」という迷信を2人の親御さんからうかがった、そういう迷信を聞いたのは長い医者生活の中でも初めての経験だった、ということを申し上げました。
 
 宿題にさせていただきましたので、早速調べてみました。

 まずは皆さんと同じようにインターネットで検索してみましたら、けっこう出てくるんですねぇ。出てくることは出てくるんですが、ほとんどすべてと言っていいほど対象は成人男子、つまり大人の男ですね。男の子ではどうなのかという記事は私が調べた範囲では見つかりませんでした。

 そこでまず成人男子の高熱と不妊について私の考えも交えて調査結果を報告します。

 男性の精子は睾丸(精巣)で作られます。(昔は睾丸というのが主流の呼び方でしたが、近年は精巣が主流になっています。そこでここではこれから精巣という呼び名で統一します。)精巣は女性の卵巣に相当する臓器ですが、女性の卵巣が体内にあるのに対して、精巣は体の外にあります。これにはちゃんとした理由があります。

 精巣は通常の体温よりもやや低い温度環境の中で活発に精子を作ります。だから体の外にあるのです。逆に言えば精巣は熱に弱いという見方も出来ます。ですから高熱の環境下に置かれると精子を作る能力が弱くなります。でもそれは高温の環境下で仕事を続けるとだんだん仕事の能率が落ちるのと同じで、環境が改善されれば仕事の能率も元通りよくなっていくものなのです。

 どれぐらいの時間があれば元通りの能率になるかは個人差があると思いますが、能率の落ちた精子工場(精巣)もやがては元通りに回復するもののようです。ですから一時的には妊娠の確率は下がるもののそれがずっと続くわけではなさそうです。

 一方、おたふくかぜによる男性不妊についてはどうかといいますと、大人になってからのおたふくかぜはこどものそれよりも重症化しやすく高熱に見舞われることもあると思います。ですが、高熱だけであれば一時的に精子の数や働きが落ちてもいずれは回復可能と言えます。

 不妊が心配されるのは、おたふくかぜウイルスが精巣に侵入して精巣炎を起こしたときです。前回高熱と脳障害のお話の中でも触れましたように、「脳の病気だから脳がやられる」のと同じで、「精巣の病気(精巣炎)だから精巣がやられる」わけです。でも実際にはその頻度はあまり高くはありません。

 それでは男の子の場合はどうかといいますと、男の子の精巣が精子工場として目覚めるのは6歳頃と考えられています。しかも始めのうちはそんなに活発に精子を作りませんから、精子の数がどうとか働きがどうとかを調べることは出来ません。ただ、大人と同じように考えれば、高熱だけであれば一時的に精子製造に影響が出るかもしれないがあくまでも一時的で回復可能ということだと思います。

 おたふくかぜに限らず、細菌やウイルスなどによって精巣炎が起こり、精子を作る細胞に永続的な問題が起きた場合には、その程度によって精子の数や働きに問題が生じる(男性不妊の)可能性はあるということだと思います。

 前回の記事では、高熱による男性不妊を迷信だと決めつけてしまいましたが、全くの迷信ではなかったようでした。その点お詫びいたしますが、「脳の病気だから脳がやられる」、「精巣の病気(精巣炎)だから精巣がやられる」という構図は同じものでした。



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2017年05月20日

週間診療情報(5月22日から5月28日)

kanban600.jpgこども診療所の来週の診療日で特にお知らせしたい情報です


個々にお知らせした日以外は
いつもどおりの診療です


診療時間の変更や臨時休診などは毎週掲載しています
受診前に確認なさることをお勧めします
(1か月の予定は月初めにホームページに掲載しています)



5月23日(火)   午後の診療開始が遅れます
           保健所(健康サポートセンター)の乳児健診業務のため
           午後3時30分からの診療となります


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